原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その146   2017年10月4日

福島第一原発の水位計の設定もできない東電がなぜ「適格性」ありなのか?
〜5月に汚染水漏れの恐れ8回も起こしていた 東電の柏崎刈羽審査は中止するべき〜
 東電がまたまた安全文化の欠如、「適格性」無しを露呈させた。
例えば福島民報社の30日朝の報道を紹介する。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170930-00000504-fminpo-l07
<汚染水漏えい恐れ8回「水位計設定ミス」5月17〜21日に
             9/30(土)9:42福島民報配信

 東京電力は29日、福島第一原発1〜4号機周辺にある地下水くみ上げ用井戸
(サブドレン)の水位計の設定に誤りがあった問題で、1本の井戸の水位が付近
の建屋地下にある高濃度汚染水の水位より低くなる「水位逆転」が5月に少なく
とも8回起きていたと発表した。建屋地下の汚染水が建屋外に漏れた可能性があ
るとしている。
 井戸の水位管理は汚染水漏えい防止の基本的対策で、県や県議会は東電に管理
徹底や再発防止を求めた。
 28日に水位計の設定ミスが発覚したのは4月中旬〜8月上旬に順次運用を始め
た6本で、このうちの1本で5月17日〜21日に水位逆転が起きた。汚染水位より
も地下水位が最大約19ミリ低い状態だった。
 震災後の地下水の水位は東京湾の平均海面水位を基準に設定している。ミスが
発覚した6本の井戸は、誤って東京湾より約70センチ低い小名浜港の海面水位が
用いられていた。
 東電は福島県福島市で同日開かれた廃炉・汚染水対策福島評議会で水位逆転の
経緯を説明。増田尚宏福島第一廃炉推進カンパニー最高責任者が「心配をお掛け
して申し訳ない」と謝罪し、管理上の問題を洗い出し、再発防止に努める考えを
示した。

■県議会再発防止要求
 県議会の杉山純一議長、満山喜一副議長は同日、東電福島復興本社復興推進室
の佐藤英俊副室長を県庁に呼び、水位逆転の再発防止と迅速な情報公開を申し入
れた。共産党県議団も汚染水対策の体制強化、水位逆転の原因究明などを求めた。


 9月29日(金)の原子力規制庁記者ブリーフィング(記者会見)で多くの記者
がこの問題と柏崎刈羽設置変更許可との関係について問うたところ、規制庁の大
熊長官官房総務課長が柏崎刈羽の審査には「直接結びつくものと考えていない」
と答えた。
 東電がまたまたLCO逸脱(運転上の制限逸脱)事故で汚染水漏れを起こした
可能性がありそれを4か月以上あとで明らかにし、かつまだ真相解明中であるに
も拘らず、大熊課長はこれは個別の案件で柏崎刈羽審査とは結びつけないと答え
たのだ。
 規制委がこの数週間東京電力の事業者としての「適格性」を議論してきたばか
りであるにも拘らず、柏崎刈羽6,7号機の設置変更許可を何とか早く認可した
い思惑を露呈させた。
 記者が、柏崎刈羽審査にあたってそもそも東電が廃炉作業にしっかり取り組む
ことが前提としてあったのではないか、真相解明前にどうして無関係と結論づけ
るのか、と追及し規制庁が苦しい逃げの答弁をした。
  https://www.youtube.com/watch?v=KvkgcMozwdM

 更田豊志新委員長体制においても東電優遇・再稼働推進の姿勢が全く変わって
いない。10月4日(水)の原子力規制委員会定例会議では、この汚染水漏えい問題
と柏崎刈羽審査とが議題に上がるはずだ。
 もう一度声を上げよう
 「更田委員長、あれはあれこれはこれとは行かないぞ」と。
 柏崎刈羽原発の再稼働を絶対に許してはいけない。