原子力規制委員会は再稼働推進委員会! その116 2016年11月1日 規制委は北海道電力に泊原発の活断層調査をやり直させるべき! 小野有五さんと渡辺満久さんが活断層学会で指摘した原子力規制委員会の審査能力不足 |
小野有五さん(北星学園、北海道大名誉教授、地球生態学・環境地理学・景観生態学)は、<北電による「岩内層」の年代決定への疑問>、<地形面を無視した北電の「岩内層」の対比>を説明し、<北電が原子力規制委員会の審査で主張していることには重大な誤りがある。これは、たんに敷地内の「活断層」の問題に留まらず、積丹半島周辺の地殻変動の解釈に関る問題であり、看過することはできない。…。原子力規制委員会がこうした明らかな誤りを見抜けなかった…>と指摘している。 一方、渡辺満久さん(東洋大、変動地形学・活断層研究)は、<常識的な手法・考え方が、泊原子力発電所敷地内の断層評価においては適用されていないことを指摘し、発電所敷地内の層面滑り断面は、原子力規制委員会が定義する「将来活動する可能性のある断層等」であることを否定できないこと>を示し、<原子力規制委員会の審査能力には大きな疑問を感じざるを得ない。専門家を交えた正しい審査を実施することが必要である>とまとめている。 このことは、北海道新聞でも10月31日に<泊原発周辺の隆起は「地震性」 専門家2人、学会で発表>で、<泊原発再稼働に向けた原子力規制委員会の適合性審査で焦点になっており、今後の議論に影響を与えそうだ。積丹半島西岸の地形について、北電は「地震ではなく広域的にゆっくりと隆起した」と主張しているが、27、28日に規制委が行った現地調査でも十分な説明ができず、今後の審査会合で議論が続く見通しだ。>と報道した。 http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0332898.html 7月には、島崎前委員長代理の基準地震動の算定方法の問題指摘に対して専門家としての役割を果たせなかった石渡明委員が現地調査をしたそうだが、「原子力マフィア」出身でない唯一の委員の良心を示し、少しは<科学的に意味のある適合性審査>を行うべきだ。 そうすれば、泊を再稼動することはできなくなるはずだ。 |