原子力規制委員会は再稼働推進委員会! その114 2016年10月8日 島崎氏指摘で発覚した規制委の非科学性 入倉・三宅式で関電と規制庁で結果が違っていても追及しないいい加減さ |
ここでは、今回の島崎―規制委論争の中で明らかになったもう一つ重要な問題を紹介する。規制庁で入倉・三宅式と武村式の試算をした時に、入倉・三宅式による規制庁の計算値と関電の計算値が大きく異なったにも拘らず、規制委がそれを放置してしているたことである。 入倉・三宅式による揺れの強さ(東西、最大加速度、周期0.02秒)は、関電が596ガル、規制庁で356ガルであった。すなわち、同じ計算をして1.6倍の差が出ているのだ。それにも拘らず、規制庁はこの違いの原因を追究していないのだ。「原子力規制を監視する市民の会」ほかによる院内交渉集会でも、規制庁担当はそれはやっていない、やるつもりもない、と答えた。 コンピュータシミュレーションには多くの前提条件とパラメータ設定があり、同一手法で計算しても同じになるとは限らない。しかしながら、関電がやった計算と1.6倍も違っていても、それについて何ら追及しないのでは、科学的追及はせず計算は電力会社任せの姿勢が見え見えだ。7月19日の規制委との面会で島崎さんが提案していたように、「計算については、信頼性の回復 複数機関で、公表されているパラメータについては同一にして、それぞれで再計算してもらう」ことぐらいはやるべきだ。 この面会で桜田規制部長がレシピについていみじくも述べたように「誰がやっても同じようなやり方」にならないといけないのだから、入倉・三宅式による地震動計算ぐらいきっちり再現して関電のやり方を検証するべきだ。 審査ではいつもこのように電力会社のやり口を鵜呑みにして、電力会社に疑いを持ち追求することはないのであろう。そんな姿勢で合格証を乱発されていると考えると、本当に恐ろしい。以上 |