産経ニュース9月25日配信記事を是非ご覧願います。
「四方八方から石が飛んでくる」 田中俊一委員長任期間近の原子力規制委が抱える火ダネとは
http://www.sankei.com/premium/news/160925/prm1609250017-n1.html
原子力取材班が書いた全4頁の記事の最初の段落は次のとおり。
≪
「解散せよ」と息巻く反原発派
「四方八方からいろんな石が飛んでくる。その中で、独りよがりになるのは戒めなければいけない。十分に規制行政を担っていくための質、量ともまだ少し足りない。少し時間はかかる」
規制委の田中俊一委員長は記者会見で、5年目を迎えることについてこう語った。
確かにこの4年、いろんな“石”が飛んだ。
特に反原発派の執拗なまでの攻撃には辟易していたようだ。9月17日には「再稼働阻止全国ネットワーク」からさっそく、抗議声明が届いた。
声明には「川内原発の稼働を直ちに止めなさい」「高浜原発の合格を撤回しなさい」「全ての原発の審査を中止しなさい」などと並ぶ中、「さもなくば、原子力規制委員会は解散しなさい」と訴えた。
この4年間このような文書がそれこそ山のように規制委に届いている。
規制委はよっぽどストレスを抱えていることだろう。5年の任期が切れても再任は可能だが、70歳を超えた田中委員長は再任を「考えたことがない」としており、最終年になるのが確実の見込みだ。
ただ、いまだ9万人近くの避難民がいる福島については、「もう少し先に進めたい。そう簡単にはいかないことも事実だから、焦らないで着実にやっていく」との思いがある。
≫
私たち再稼働阻止全国ネットワークが出した抗議声明≪発足後4年を迎える原子力規制委員会の「再稼働推進」と「被ばく強要」を糾弾し、解散を要求する!≫を紹介しながら、「この4年間にこのような文書がそれこそ山のように規制委に届いている」と書いているのだ。
また、第2段落「著しい審査の停滞」では、島崎元委員長代理の指摘(身内からの”石”)を紹介し、「規制委の審査の信頼が疑われる事態になっている」と書いている。
さらに、第3段落「毎日新聞社出入り禁止事件」では、規制委による3年前の毎日新聞への圧力と今年の朝日への圧力を紹介し、「…権力側が強権を発動することは、行きすぎであろう」と指弾している(これらのことはこのシリーズで以前に紹介)。
勿論、記事内では原発推進派からの声も紹介して「四方八方から石が飛んでくる」を表現しているが、原子力取材班の規制委への不信感が強く出ている記事だと思う。 再稼働阻止全国ネットワークの「抗議声明」が何と産経ニュースで生きたことは率直にうれしい。
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