原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その50   2015年6月5日

被ばく労働者を守れ
250mSvの被ばくを認めるな!パブコメに反対意見を出そう!

   5月20日の原子力規制委員会で、議題2「緊急作業時の被ばくに関する規制の改正及びそれに伴う意見募集の実施について(案)」が確認された。緊急事態時の労働者の被ばく線量の上限は100mSv(ミリシーベルト)までと定められているが、これを250mSvに引き上げるのだ。

 今、福島第一原発の作業員の被ばく量が増大し、年20mSv超えが992人となり、高線量被ばくが前年比1.5倍に増加している(福島民報5月10日)。

 被ばく線量が100mSvの場合、がんを発症し死亡する危険性が0.5%上昇するそうだ。いくらイチエフ(福島第一原発)の放射能汚染水対策も廃炉対策も頓挫しているとしても、このように作業者に高い被爆労働を強いることは許されない。

 作業者に高い被爆労働を強いるぐらいなら、イチエフ事故に責任を持つ東電や原子力安全・保安院や資源エネルギー庁や経産省の人たちに被爆を分散するべきだ。原発とその事故を容認して電気を享受してきた私たちにも責任がある。

 原子力規制委員会は、科学的・技術的といいながら「政治的」提言を沢山出してきている。原子力防災に置ける「UPZ30km」も「年間100mSv安全」も「年間20mSv帰還」も原子力規制委員会がでっち上げた出鱈目な数字だ。この250mSvもその一つだ。

 250mSvに上げるな、作業労働者を守れ、被ばく手帳を持たせろと訴えたい。伊方の設置変更とともに6月19日締切でパブコメを募集している。聞き置くだけのパブコメには問題が多々あるが、私たちが規制行政に異議申し立てする手段として、今回は厳しく声を届けたい。


 「緊急作業時の被ばくに関する規制に関する関係規則等の改正等(試験研究の用に供する原子炉等の設置、運転等に関する規則等の一部を改正する規則)に係る意見募集について」

  http://www.nsr.go.jp/procedure/public_comment/20150520_02.html