原子力規制委員会は再稼働推進委員会! その24 2014年10月22日 国会エネルギー調査会(準備会)傍聴報告 まだまだ規制委の審査は終わっていない |
10月16日(木)夕刻に第43回国会エネルギー調査会(準備会)「原発再稼働の法的側面〜無責任構造を問う〜」を傍聴した。 原子力市民委員会から「声明1:原子力規制委員会の存在意義が問われている」、「声明2:原子力規制委員会が審査書を決定しても原発の安全性は保証されない」、「川内原発をめぐる手続き的側面〜火山・避難・住民説明〜」の資料のプレゼンとそれに続く規制庁と資源エネルギー庁との質疑から、特に次のことが明らかになった。 「工事計画認可、保安規定変更の審査はまだこれから」 21日の規制委審査会合で九電が呼ばれて、1号機について出した工事認可申請と保安規定のヒアリングがなされる。すなわち、審査はこれから始まる。 特に、基準地震動620ガルに対する耐震対策が充分かどうかが問題。後藤政志さんの、当初開発時の基準地震動から620ガルと約2倍に上げるという技術的に無謀なことをやって設計上大丈夫だと言えるはずがない、という指摘が説得的であった。 一方、満田夏花さんの火山・避難・住民説明についての指摘には、規制庁の応答はいつもの全く納得できないものであった。それでも、興味深い回答がひとつあった。規制庁が工事計画認可・保安規定変更認可の審査がこれからであることを説明しながら、質問に答えて「パブコメをやるかどうかは決まっていない」と答えた。規制委がやるパブコメ意見をほとんど無視した実績から、パブコメに何も期待することはできないが、パブコメをやるほどこれからの工事認可・保安規定の審査も重要なものであることを規制庁が認めたのだ。 経産相が入れ替わる中、20日に薩摩川内市議会が原特委(川内原子力発電所対策調査特別委員会)を開催して再稼働推進陳情を採択(反対陳情を不採択)し28日の議会決定に突き進み、鹿児島県も前倒しで、「地元理解」を既成事実化しようとしているが、まだまだ工事計画認可・保安規定変更認可の規制委の審査を監視し、反対の声をあげ、大きくしていくことも重要である。 |