原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その14   2014年8月6日

規制委も規制庁も「原子力ムラ」(原子力マフィア)だらけ
原子力規制委員会への信頼はすで完全に崩壊している
 ○ 原子力規制委員については、田中俊一委員長はじめ5人のうち3人が「原子力ムラ」住人で、「ムラ」からではないはずの島崎委員と大島委員が任期2年で去り、日本原燃や三菱FBRシステムズから2014年6月まで多額の報酬を受け取っていた「ムラ」人田中知が9月に就任することは頻繁に報道された。
○ ここでは、原子力規制庁について見てみよう。規制庁トップの池田克彦長官は元警視総監である。規制委発足直後(2012年10月)には、麻布警察署から来たと名乗る公安警察を待機させ、取材に来ているメディアや傍聴者を確認しては逐一メモをし、時折、廊下に出て無線で内容を報告していた。
 一方、規制庁職員には、経産省(資源エネルギー庁、原子力安全・保安院ほか)からの横滑りが多い。発足時の456人の出身省庁は、経産省315、文科省85、警察庁17、環境省11である。
 一方、原子炉メーカー等出身者も多く、東芝14人、日立グループ13人、IHI7人、三菱電機4人である。
 例えば、黒木慶英放射線防護対策部長(元警視庁警備部長、前保安院審議官)とPWR担当市村知也安全規制管理官(前保安院安全規制管理官)が、保安院のストレステスト意見聴取会で井野委員や後藤委員の主張を無視して、大飯原発再稼働を強引に進めたことを思い起こさせられる。
 また、3.11時に保安院の筆頭課長(企画調整課長)でイチエフの事故にも責任がある片山啓審議官(前経産省、前原子力安全・保安院企画調整課長)が、昨年事業者との不祥事で更迭された名雪審議官(文科省にリターン)に替わって審議官に昇格し、規制庁初代森本英香次長(環境省にリターン)に替わって規制庁ブリーフィングを担当していることも、経産省(旧保安院)がのさばってきていることの証左であろう。
○ 原発ゼロの会が7月18日に【談話】「原子力規制委員会の独立性・中立性確保を強く求める」を発表したのも当然だ。
<厳格なルールの下で原子力規制委員会及び原子力規制庁の人事に当たるべきと訴え、我々は、一連の人事により、「原子力ムラとの決別」という原子力規制委員会新設の本旨が曲げられ、かつ、原子力規制に対する国民の信頼が崩壊することを大いに懸念する。
 よって、政府は、原子力規制委員会委員長及び委員任命の基準及び原子力規制庁のノーリターン・ルールの指針を改めて策定し、それらの厳格な適用の下で次期規制委員及び規制庁幹部の人事をやり直すべきである。>と抗議した。
原子力規制委員会への信頼は既に完全に崩壊している。