原子力規制委員会は再稼働推進委員会! その10 2014年7月9日 設計段階に遡らない「新規制基準」の大問題 既存の原発を稼働させるための甘すぎる基準だ |
○「二重格納容器とかコアキャッチャーというのは設計段階から入っていかないといけないので、そう簡単ではないわね。」 これは、7月2日の記者会見における田中委員長の答弁。「新規制基準」施行1年にあたって、コアキャッチャーみたいなものを加えた具体的な形で、さらに厳しい基準にレベルアップしたものに見直しをしていくというような考えが今後あるか、とのテレビ朝日の質問に対する答えだ。 イチエフ事故を踏まえたといいながら、実は設計段階に遡らないで既にできてしまった既存原発を作り直すことなく稼働させることができるように「新規制基準」を作ったことを、田中委員長が白状したのだ。 ○私たちは、「新規制基準」は、イチエフ事故検証もせず特に地震による配管破断の有無も確認せず、原発立地指針を無視し、複数基立地・稼働を容認し、地震にも火山噴火にも大甘の要求をしている、まさに既存の原発を稼働させるための甘すぎる基準だと言ってきたが、田中委員長は現「新規制基準」についても今後の規制基準改定にあたっても、設計段階にまで遡るような規制をしないつもりなのだ。 規制委の設置目的である「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全…に資する」ことよりも、既存原発の再稼働を優先させているのだ。にもかかわらず、未だに「世界最高レベル」の基準と標榜し、安倍政権が関係閣僚会議も開かずに川内原発の再稼働を決定することを黙認しようとしている。 原子力規制委員会が原発再稼働推進委員会であることの証明だ。 なお、九電が8600ページの再修正申請書を出して2週間も経っていないのに、川内原発について、島崎委員や更田委員が別々に座長を務める「新規制基準適合性に係る審査会合」を一度も開催していないのに、7月9日の規制委員会定例会合でいきなり川内原発の「合格証案」(審査書案)を決定しようとしている。抗議の声を上げよう。 ☆7月9日(水)規制委員会抗議行動 昼の12時から13時30分まで 東京六本木の「六本木ファーストビル」(原子力規制庁)前に参加しよう。 ※編集部:「次週に延びる」という報道もありますが、9日(水)抗議行動は予定通り行われます。 (主催者からの連絡で) |