経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その99 2018年12月9日 イチエフ事故無視して賠償措置額を据え置く「改正」原子力損害賠償法 〜イチエフ事故8兆円超に対して1200億円、電力会社のモラルハザード誘導〜 |
次の記事をご覧いただきたい。 「原子力事故の備え引き上げ見送り 改正原賠法が成立」 2018年12月5日 11時43分 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018120501001216.html < 現行で最大1200億円となっている原子力事故に備える賠償金(賠償措置額)を据え置いた改正原子力損害賠償法は5日の参院本会議で、自民、公明、国民民主などの賛成多数で可決、成立した。東京電力福島第1原発事故では既に8兆円を超す多額の賠償金が生じ、賠償措置額を引き上げる必要性が指摘されたが見送られた。 … (共同) > 入管法改悪、水道法改悪、米国のディールに従い兵器ローン地獄、新小型原発開発、などなど安倍政権の悪政ゆえに、小さくしか報道されなかったがこの原賠法改正は、許せない、見過ごせない悪政。 内閣府・原子力委員会が検討し、8月にパブコメ意見募集、168の意見をないがしろにして、国会審議も注目されることもなく、決定されてしまった。 東電福島第一原発(イチエフ)事故が、未だに収束せず廃炉への道も見えず、東電がADRの仲裁和解案を蹴って損害賠償もまともにせずいる中、8兆円を超す多額の賠償金が必要となっている(廃炉費用などを含めれば22兆円〜70兆円)。それにも拘らず、原発事故への備えである賠償措置額を1200億円のままにしておくのだ。保険会社もが逃げる賠償措置、その額をイチエフにならって8兆円に上げると電力会社が積立できなくなるからだ。 おまけに、イチエフ事故を起こした東京電力が税金と託送料金などで潤いながら未だに存続し続け原発再稼動を目論んでいる現状は、大事故を起こしてもその後始末は国に任せばいいという究極のモラルハザードを電力会社に誘導している。 本来なら、原子力損害賠償法にある目的「第一条 この法律は、原子炉の運転等により原子力損害が生じた場合における損害賠償に関する基本的制度を定め、もつて被害者の保護を図り、及び原子力事業の健全な発達に資することを目的とする。」から「原子力事業の健全な発達に資する」を取り除くべきであるにも拘らず。 イチエフ事故の影響を極力反映せずに賠償措置額据え置き「改正」したのだ。原子力損害賠償問題について、経産省と内閣府・原子力委員会と文科省が結託して原子力事業の生き残り、再稼動の促進をしたのだ。与党のみならず、電力総連が支持している国民民主党がこの法「改正」に賛成したことも見過ごせない。 以上 |