経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その90 2018年9月3日
トリチウム等汚染水問題はもう一度タスクフォースから委員を選び直して検討すべき
〜公聴会で明らかになったトリチウムとエネ庁と小委員会の危険性〜
 資源エネルギー庁が8月31日に東京で開催した「多核種除去設備等処理水の取扱いに係る説明・公聴会」を傍聴し、16人の意見陳述と「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」委員との話し合いで、トリチウムの危険性とエネ庁の嘘が鮮明になり、タスクフォースの段階から検討し直すべきであることが多くのメディアの前で明らかになった。小委員会の山本委員長も再検討すると言わざるを得なかった。
 この日に特に厳しく追及され事務局も委員長も委員も答えられなかったことを次に列記する。
1 トリチウム汚染水(ALPS処理水)に基準値を超す放射性物質
 ALPS処理水にはトリチウムのみならずヨウ素129、ルテニウム、テクネチウムなど他核種が基準値を超えていたこと、それが頻繁に起こっていたことが明らかになった。
 また、東電が曲りなりに公表していたこの事実を、資源エネルギー庁は公表せず、小委員会でも説明していなかったことも明らかになった。
 小委員会と説明・公聴会の前提が覆っているのだ。
2 トリチウムは人体に危険
 西尾正道さんが、トリチウムの人体影響は未解明なことが多いが、人体内での被ばくは長期化する、細胞の核内のDNAに取り込まれる、低濃度でも染色体異常を起こす、トリチウムを大量放出するカナダのCANDU原子炉の稼働後に小児白血病やダウン症や新生児死亡が増加した、などの事実を述べた。
3 具体的な解決策
 多くの意見表明者が、海洋投棄するのでなく、貯蔵の継続、大型タンクへの貯蔵、現在研究されているトリチウム分離技術の実用化を待つ、などの具体的な案を陳述した。
4 エネ庁、小委員会、タスクフォースへの不信感=>タスクフォースからやり直せ
 意見陳述と委員との意見交換において、委員に100mSv/年の被ばくで健康被害無しと主張する非科学的学者がいることや、エネ庁事務局がタスクフォースと小委員会で明らかになった真実を明示せずに話し合われてきたことが明らかになった。
 傍聴席から「タスクフォースからやり直すべき」との声が上がり、山本委員長は「タスクフォースも私が座長をしたのですけれど」と言い訳した。

 なお、福島での説明・公聴会でも多くの反対意見が出されたそうだ。
 この問題には経産省前テントひろばも6月1日に院内ヒアリング集会を実施して追求、今回も経産省前テントひろばから渕上さん始め4人が傍聴した。
引き続き、資源エネルギー庁の同小委員会を監視していく。