経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その58  2018年2月15日

「核のゴミ」を青森県に推しつけ問題を解決せずに原発稼働する愚
〜ドラム缶140万本、高レベル1万8千トン、プルトニウム48トン…をどうする?〜
 2月2日院内ヒアリング集会「核のゴミ」において、日本列島にある「核のゴミ」の量を尋ね、おおよそ次のことを確認した。プルトニウム:分離48トン(37トンは英仏に保管)、使用済燃料中178トン、使用済燃料(高レベル):計1万8千トン(発電所1万5千トン、六ヶ所3千トン)200?ドラム缶:140万本以上(発電所:68万本、再処理等:33万本、廃棄物施設42万本)

 プルトニウム保有は核セキュリティの観点で世界中からにらまれている。高レベル放射性廃棄物の保管・管理・場所が決まっていなくてNUMOが空しい摸索をしている。さらに「低レベル」と呼ばれる放射性廃棄物ドラム缶(一本が人の年間許容量の10万倍の放射能で本当は低レベルでない)は、六ヶ所村に埋め捨てられる予定(300年間管理した後放置)だが、ドラム缶内化学反応・腐食・漏洩・溶出・井戸水汚染や航空機事故など、とても危険だ。

 一方、百万kW級の原発が稼働すると、プルトニウムとともに約30トンの使用済核燃料と約1000本のドラム缶が増える。それゆえ、福井県西川知事が中間貯蔵施設の県外立地を大飯原発稼働の条件にし、関西電力が曖昧な応答、経産省は何も答えない、という状態が続いている。 実際は、使用済燃料は六ヶ所村が一杯なのでむつ市に持っていこうとしているし、「低レベル放射性廃棄物」ドラム缶を毎月約千本いずれかの原発から六ヶ所村に運び込まれている。さらに54基の原発を廃炉にする時には何十万トンもの廃棄物が残る。

 これ以上「核のゴミ」を増やしてはいけない。経産省・資源エネルギー庁は、日本学術会議の2012年9月の提言にしたがって、これらの「核のゴミ」の問題を「国民」に明らかしてしっかり議論をした後に原発推進の可否を検討するべきだ。

(参考:原子力規制委員会「原子力施設に係る平成28年度放射線管理等報告について」
http://www.nsr.go.jp/activity/regulation/housyasenkanri/index.html)