経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その45 2017年10月9日 廃炉・汚染水対策を延ばし延ばしにする経産省・東電 〜廃炉ロードマップの4回目の改訂、使用済み燃料もデブリもなかなか手がつかない〜 |
経産省が9月26日に「東電福島第一原発の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」の改訂を決定した。2011年12月の制定後4回目の改訂だ。 ○燃料プールの核燃料 当初計画は「全号機の使用済燃料プール内の燃料の取り出しの終了」を第2期(2021年12月まで)に終えることになっていたにも拘らず、1・2号機の燃料取り出し開始を2023年度目途と延期した。開始していつ終わるかも不明だ。 ○燃料デブリ 当初計画は「燃料デブリ取り出しの準備を完了し、燃料デブリ取り出し開始」も第2期中とされ、今回の計画は「初号機の取り出し方法の確定2019年度、初号機の燃料デブリ取り出し開始2021年内」としている。 が、一方で「取り出した燃料デブリの処理・処分方法については、…必要な技術の検討を進め、燃料デブリ取り出し開始後の第3期に決定する」としている。第3期とは何と30年〜40年後だ。デブリはやっと分かりにくい写真が撮れた程度であり、この計画もさらに延びるのではないか。 ○放射能汚染水 汚染水を、サブドレン(井戸)の強化などで現状の1日約200トンから2020年内に約150トンに抑制。汚染水を保管するタンクは、安全性が高い溶接型に2018年度に切り替えるとしている。また、トリチウムを含んだ処理水については「技術的な観点に加え、風評被害などの社会的観点も含めて総合的な検討を引き続き進める」としている。これで当初計画「第2期中に滞留水処理の完了」ができるとは思えない。まだまだずるずる引き延ばすつもりであろう。 それ故、福島県知事が国に対して安全監視協議会の意見を提出し、「地域との意思融通の不足から様々なトラブルにつながった反省を踏まえ、…、県民に寄り添いその気持ちを汲み取った上で丁寧でわかりやすく説明することが基本である。…、地域との信頼関係の構築に取り組むことが最も重要である」と苦言を呈した。 このように、経産省・エネ庁は、イチエフ収束作業を延ばし延ばしにしておいて、既に5基の原発を再稼働し、原発輸出を目論み、おまけに東電の柏崎刈羽原発の再稼働を進めている。福島県民も国民もなめられている。 |