経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その44   2017年9月25日

「もんじゅ」失敗の反省もせずに原子力マフィア達と高速炉開発会議を続ける経産省
〜戦略ワーキンググループを傍聴して経産官僚たちへの不信感がつのる〜
  9月14日午後に「高速炉開発会議 戦略ワーキンググループ(第4回)」を経産省本館17階国際会議室で傍聴した。
 議題は「有識者からのヒアリング(中国原子能科学研究院)」で、ヤン・ホンギュイ氏から中国の高速炉開発の現況を聞くWG。
 中国では、原発35基が稼働し19基を建設中。原子力使用量は3年間減っていて2016年は全電力の2%。中国の高速炉開発体制は、政府組織―国営企業―研究機関と別れ、日本と同様に国策民営で進められている。
 原子能科学研究院は、ナトリウム冷却高速炉を研究開発しており、受動的工学安全特性を導入している。が、まだまだ実用の域には達せず、安全性と経済性の両立も難しく、市場メカニズムにも乗らないなど課題が多い。それゆえ、中国政府はスケジュールも決定していない。参加した日本の有識者やエネ庁幹部が質問したが、誰も「もんじゅ」失敗を中国ではどう評価しているかを尋ねなかった。さすが原子力マフィアたちの勝手な会議だ。

 それにしても、経産省は懲りずにまたまたものにならない高速炉開発会議を開始した。昨年に4回の会議をし、今年度に4回のワーキンググループを開催している。
(http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment.html#fr)
 おまけに経産省は相変わらず大嘘をつき続けている。「資源に乏しい我が国として、エネルギーの安定的かつ低廉な供給と気候変動問題への対応を同時に実現していくためには、安全最優先で取り組むことを大前提に、原子力は、どうしても欠かすことができない。」(第1回高速炉開発会議の議事要旨から)などと。原子力発電は核分裂エネルギーの1/3しか利用できない「海温め装置」で、かつ取水して生物を殺し放射能汚染温排水を流す大河川であり、地球温暖化防止の為にも避けなければならない発電方法であるのに。

 自分たちの過去の過ちから何も学ばないで、またまた同じ過ちを繰り返す経産官僚たちを私たちは理解できない。皆で監視せねば。