経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その36  2017年6月27日

経産省の原発推進政策で日本が強かったはずの再生エネルギーで欧米に遅れ
〜経産省の失敗で再エネ後進国に(古賀茂明「日本中枢の狂謀」講談社)〜
 
 6月にREN21(the Renewable Energy Policy Network for the 21st Century)が発表した「自然エネルギー世界白書2017」(GSR2017)をご覧いただきたい。ISEP(環境エネルギー政策研究所)のライブラリ「自然エネルギーの新たな記録が生まれた2016年―より少ない費用でより多くの自然エネルギーが導入」は次のように述べている。
http://www.isep.or.jp/archives/library/10381
<「自然エネルギー世界白書2017」から
 2016年は自然エネルギー発電設備の新規導入量で新たな記録が生まれた。新規導入量は161GW(1億6100万kW)に達し、世界全体の自然エネルギーの累積の発電設備容量は2015年末から約9%増加し、2,017GW(20億1700万kW)近くに達している。太陽光発電は約47%も設備容量が増加し、風力発電は34%、水力発電は15.5%増加して後に続いた。
 自然エネルギーは最も発電コストが安い選択肢となってきている。

そもそも「ベースロード」電源の必要性は、もはや神話に過ぎない。

 にも拘らず、経産省・エネ庁が原発推進している中で、日本が再生エネルギー後進国になってきていると古賀茂明さんが心配している。以下は、「日本中枢の狂謀」(古賀茂明著、講談社、1700円)の一節「経産省の失敗で再エネ後進国に」からの抜粋。

<「日本中枢の狂謀」から
★ 経産省のミスリードが、実はとんでもない逆スパイラルを生んでいる。
★ 日本の再生可能エネルギー(再エネ)技術が、もはや取り返しのつかないくらい欧米に遅れてしまった。
★ シャープも得意としている太陽光パネルでは、10年前までは世界を席巻していた。しかしいまや世界のトップ10に日本企業は一社も入っていない。政府は補助金漬け政策をとったが手遅れだった。
★ 風力発電機のシェアでも、欧州や中国の大手メーカーに完全に水をあけられている。新規建設容量では、中国が世界一で、米・独を抜いた。世界中で風力発電機の需要が爆発的に増大しているのに、日本は蚊帳の外、上位10位にも入れない。
★ もちろん、その最大の原因は、経産省が、未だに「原発イノチ」という、世界の先進国でも例のない偏った原発優遇主義を採っていることにある。


 テント裁判でも、私たちは経産省を国民にリスクを押しつける「亡国の省」と訴えたが、そればかりでなく産業育成でも大失敗をしてきており、真に「亡国の省・亡国の庁」だ。これから策定が始まる次の「エネルギー基本計画」に対しては、以上のことも踏まえて私たちの声を反映させないといけない。