経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その233 2024年11月15日
核発電(原子力発電)は昔も今も事故多発、隠蔽頻繁、イチエ
フ事故を繰り返すな!

〜山本義隆<核燃料サイクルという迷宮?核ナショナリズムが
もたらしたもの>から(5)〜
 2024年11月13日の原子力規制委員会定例会議では、敦賀2号の「不合格」を確定する一方
で、「原子力施設等におけるトピックス」として何と4件もの重大な「事象」(事故)が報告された。
山本義隆さんの標記書の高度成長後の原発産業(3.1節)には、これまでに原発事故の発
生とその隠蔽がどれだけ多い
かを明らかにしている。心配だ。核発電(原子力発電)は危険
だ。

原子力施設等におけるトピックス(2024年11月13日、原子力規制委員会定例会議)
 11月5日〜11月10日の間に発生した「事案」として次の4つが報告され、それぞれについて
委員も心配な指摘をしている。まさのあつこさんが、この日の記者会見で質問しているとおり、
非常に心配な事故集中頻発である。引き続き監視しないといけない。
〇11月6日 関西電力 高浜発電所2号機における運転上の制限からの逸脱・復帰
LCO逸脱(6日14:41)、LCO復帰(7日20:45) 中性子束計測設備不良
〇11月10日 四国電力 伊方発電所3号機における運転上の制限からの逸脱・復帰 LCO逸
脱(9日20:30)、LCO復帰(9日21:07)
 小田・大洲・川内の各変電所間の受電不良=>11月9日(土)四国エリア停電が原因?
〇11月3,4日 東北電力 女川原子力発電所2号機 設備点検に伴う原子炉停止
 ゴムシート養生のままナット締め付け=>ナットく(納得)できない!、現場が劣化?
〇11月8日 北陸電力 志賀原子力発電所2号機 ブローアウトパネルの一時的な開閉
 ブローアウトパネルのクリップの変形で5cmの隙間、他にも問題、地震後10ヶ月で本当にこ
れだけ?

頻繁に起こっていた事故(3.1節高度成長期の原発産業から) 
 次に示す様に、事故が多発しその多くが隠蔽された。
1971年7月 日本原電東海発電所で制御棒取出し中に作業員3人が被曝
1973年はじめ 関西電力美浜1号機で燃料棒2本折れて炉内落下(4年近く隠蔽)
1974年9月 原子力船「むつ」で放射能漏れ
1978年11月 東電福島第一原発3号機で定期点検中に制御棒5本が抜け落ち原子炉が臨界
状態になり7時間半も制御不能、日本初の臨界事故、運転日誌などの改竄で発覚したのは29
年後
1979年11月 関西電力高浜2号機で一次冷却水80トン喪失9時間打つ手無し、あわやスリーマ
イル
1981年3月 日本原電敦賀1号機で高濃度放射性廃液漏れ、隠されていたが海藻放射能10倍
で発覚し事故後40日目に日本原電が認めた
1984年10月 東電福島第一原発2号機で、数秒間臨界状態になり、緊急停止装置が動く事
故、これも記録改竄により2007年3月まで隠されていた
 さらに、鈴木達治郎の書から、1989年1月の東電福島第二原発3号機事故、…、2010年8月の
「もんじゅ」再度の事故で運転停止まで、合計14件も列記されている(168〜169ページ、ここでは
省略)。
 また、2002年8月には、東電が少なくとも10年間にわたって原発の事故点検作業と原子炉損
傷に関する記録を改竄し、虚偽報告をしていたことが発覚(『罠』8−44)。
 さらに、JCO事故(1999年9月、茨城県東海村、666人の従業員や住民が被曝、作業員2人死
亡)や、関西電力美浜3号機事故(2004年8月、タービン建屋において復水配管が破損する事
故、5人死亡6人重傷)も忘れてはならない。

 それゆえ著者の「頻繁に起こっていた事故をこうして列挙すると、11年の東京電力福島
第一原発の大事故は、遅かれ早かれ起こるべくして起こったのではないか」
が確かな説
得力を持つ。 2024年11月13日の4件の事故報告を見ても、これらでどれだけ真実が明らかに
されているのか怪しい。私たちがしつこく監視し、再稼動と事故を防がねばならない。
原子力ムラの人たちよ、事故多発を認識せよ、隠蔽するな。原発(核発電)の危険性を認識
して二度と同じ過ちを繰り返すな。直ちにすべての原発(核発電)を止めろ。


以上