経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
の214  2023年9月2日
「約束」破り糾弾、世界三大漁場を汚染するな、水産資源保護法を守れ、ALPS処理水は
他の多くの核種入り汚染水、サブドレイン汚染水でも海を汚し続けていた〜「東電と共に
脱原発をめざす会」(8月30日)の質疑から、岸田政権・経産省・東電の7つの大罪〜

 「東電と共に脱原発をめざす会」を隔月で開催、去る8月30日(水)午後にも東京電力広報部
原子力センターの人たちと、事前質問・回答・話合いを持った。私からは、北極圏の氷床から
核実験やチェルノブイリ事故や英仏の再処理による放射能汚染が確認されている(イチエフ事
故影響はこれからの観測)、人類が地球を放射能汚染することを止めねばならないと述べたあ
と、質疑応答で次の事実を確認した。
事前の質問と回答と私の指摘は次をご覧願います。
http://www.jca.apc.org/~kimum/TEPCO230830.html

1 約束破りの「処理水」「海洋放出」準備と強行
 2015年の「関係者の理解無しには放出しない」約束を破って経産省・東電が海底トンネルなど
着々と準備しておいて、漁協の反対を押し切って、「処理水」「海洋放出」開始はあまりに不誠
実。
 「海は命の源、海はオレたち漁師の仕事だ」を真摯に受けとめよ。
2 世界三大漁場をこれ以上放射能汚染するな
 北西太平洋漁場(世界三大漁場のひとつ)を30年もかけて汚染し続けるつもりか? アジア・
太平洋諸国のみならず世界中が怒るのも当然だ。

3 世界初、事故炉経由放射能の海外放出
 事故炉を通った汚染水を海外放出するなんて、世界の三大原発事故の中で、スリーマイルで
米国もチェルノブイリでソ連もやっていない。世界に恥ずかしい。
4 サブドレイン汚染水排出156万トンの影響を明らかにせよ
 毎日300から1000トンの水を「基準値以下を確認してから」放流しているそうだ。その累積排
水量が156万トン(排水回数2250回)で、今タンクに貯まっている汚染水量と同等。今の今まで、
これだけの排水を続けていた。更に新たに130万トンの汚染水を30年かけて「放出」? 福島港
周辺の基準値越え魚の急増の原因ではないか? また、セシウム137などの濃度が高いK排
水路からの排水量は毎年どれだけで累積量はいくらなのか? こちらの影響も心配だ。
5 ALPS「処理水」はトリチウム以外の多くの核種を含む放射能「汚染水」だ
「放射線環境影響評価報告書」がK4,J1-C,,J1-Gの各タンクからの多くの核種の年間放出量
が多大であることを示している。30年に及ぶ排出の影響は計り知れない。トリチウムをおとりに
して炭素14、ストロンチウム90など他の危険な核種を投棄しているのではないか。
 天野光さん(元原子力研究所室長、工学博士)が「アルプル二次処理後の処理水の特徴」
で、ALPS処理の限界を次の様に指摘しているが、東電はこの事実に目をつむって答えない。
・トリチウム、・放射性炭素C 14(半減期 5,700 年)も全く取り除けない
・放射性ヨウ素I 129 (半減期 1,570 万年)やSr90 (半減期 28.8 年)も完全には取り除けない
・Cs 137 、 C0 60 、 Ru 106 、 Sb 125 も完全には取り除けない
・Sb 125 (半減期 2.8 年)が完全には取り除けないのでテルル125m が汚染水中に生成
6 水産資源保護法に違犯するな、IAEAのガイドラインに違犯するな 水産庁が、東電が言う
「水産資源保護法は水質汚濁防止法の適用を受けるものには不適用」は全く間違いであること
を確認。東電は「福島県漁業調整規則」を隠れ蓑にするな。福島港の汚染が九十九里浜に及
んだとの記録もあるぞ。 マクヒジャニ博士が指摘するようにIAEAのガイドラインにさえ違犯して
いる。GSG8違犯(太平洋諸島に迷惑、代替案あり)の指摘に東電は回答せよ。
7 イチエフ放射能汚染の実態を隠し続ける東電 3.11直後の放射能汚染の後、この12年間に
海と大気と地上にどれだけの放射線量を排出したかの推計を求めるが、東電は個々の細かい
測定値を見ろと、答えない。事故責任会社が余りに無責任だ。
以上