経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その201 2023年2月24日
東電は「原子力改革」でなく「原子力離れ」を!
〜「東電と共に脱原発をめざす会」で東電が明かす本音、隠す真実〜
 去る2月21日(火)夕刻に「東電と共に脱原発をめざす会」が東京電力広報部原子力センターの人たちと話し、東電の言い分を聞き私たちから脱原発を訴えた。3.11事故前から隔月で内幸町のビル会議室で開催される会の中から、主として私の質問と回答部分を紹介する。
事前の質問回答は次をご覧願います。 http://www.jca.apc.org/~kimum/TEPCO230202.html

1 稼働時のCO2排出係数が小さくても原子力発電はより地球を痛めつける
 東電の原発推進政策の批判に対して、東電は原子力発電がCO2排出係数の小ささを強調。しかしながら「ウラン燃料の核分裂で発生した熱エネルギーを利用する」原子力発電は、放射性物質をまき散らし核のゴミ(死の灰)を貯める。火力発電よりも地球を痛めつける。
2 ADR仲裁和解案拒否、累積賠償額10兆円以上、原子力損害賠償審査会が賠償基準改訂
ADR仲裁和解案を拒否し「三つの誓い」@最後の1人まで賠償の貫徹にA迅速かつきめ細かな賠償の徹底B和解仲介案の尊重)を破ってきた東電は賠償基準改訂をどう受け止めているのかは回答せず。強く反省を促した。
3 「イチエフ建屋内の汚染水が建屋外に流れ出ていない」は本当 「建屋内の汚染水が建屋外に流れ出ることは無い」、「周辺の地下水位よりも建屋内の水位を低くなるように運用」と言うが、この水位管理で本当に建屋外に汚染水が流れ出ていないと言えるのか?あやしい。冷却工程全体が閉じている訳ではないのだから。
4 分かりにくい東電ポータルサイトのタンク保管汚染水量
 東電は地下水流入量を毎日140立法メートル程に抑え込んでいると言うが、私の試算では過去4カ月の水量の増加は毎日300立法メートル以上。過去12年間の水量の増加量を例えば月単位で明示する様に依頼するが、統計データを見ろ、と全体像を明示しない。
5 イチエフ「廃炉」の最終的な姿は見えない、イメージ無いのになぜ40年のロードマップを維持?
 度々の「廃炉」の姿についての問いに対して、東電は<今後の約10年間に議論のための必要な情報を集めた上で、「廃炉」の最終的な姿をどのようにしていくか、ということについて、地元の方々をはじめとする関係者の皆さまや国、関係機関等と相談させていただきながら、検討を進めてまいりたい。>と曖昧模糊とした回答。ロードマップを早急に作り直すべきだ。「廃炉」を口実に汚染水「海洋放出」もおかしい。
6 柏崎刈羽7号機の循環水系配管欠損の原因は?
 営業運転開始後25年で稼働13年、停止12年の原発で配管欠損。他にも起こっていないか? 止まっていても高経年化が進む重要な例なのではないか?
7 柏崎刈羽の使用済み燃料プールの状態を明らかにせよ 1〜7号機の使用済み燃料プールの保管体の量と空き容量を尋ねたが数値回答無し。それでも、多くが7割〜9割貯まっているそう。追加データを要求した。
8 柏崎刈羽7号機南の大穴(直径100m)について(セキュリティを口実に)何も答えず
 直径100mもの穴について、有無も含めて口を閉ざす東電。引き続き忘れず追求せねば。
9 イチエフで水素滞留が見られ水素爆発が心配
 2月20日の原子力規制委員会「特定原子力施設監視・評価検討会」でも議論された様に、水素滞留量の増加が心配だ。水素が4%を超えると危険だそう。
10 電力不正閲覧を糾弾
 小売り部門の社員が再生可能エネルギー事業者の情報を不正にアクセスなど大手全十社で不正閲覧が発生、電力・ガス取引監視等委員会が追求している。発送電分離ができていない。東電は分社化を徹底する様に要望。

 最後に、東電が東京駅(中央口周辺通路)に掲載したポスター「トリチウムは水とほぼ同じ性質の液体・・」などを追求。無駄金使って愚かなキャンペーンをするな! 経産省も東電もひどい!

東京電力の東京駅「放射能汚染水海洋投棄キャンペーン」




東京駅・中央口周辺通路の掲示(撮影:仲内節子さん、下の文字は筆者追記)

以上