経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その189 2021年10月20日
放射能汚染水を海に流すなー追8  国連も環境影響評価を要求!
〜政府は国連人権理事会の指摘に応じ、汚染水「海洋放出」の環境影響評価をせよ〜
経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その189
放射能汚染水を海に流すなー追8  国連も環境影響評価を要求!
〜政府は国連人権理事会の指摘に応じ、汚染水「海洋放出」の環境影響評価をせよ〜    

トリチウムや他の多核種放射能汚染水を海に流してはいけない。にも拘らず経産省と東電は「海底トンネル1キロ建設」計画を発表し、本当に「海洋放出」と称して海洋投棄するつもり。

 次の記事をご覧いただきたい。<処理水の海洋放出「汚染の可能性、時期尚早」 国連人権理で特別報告者>2021/9/22 07:21  https://www.sankei.com/article/20210922-XVEZPFOSW5MUVHGXSIWTNBVCLQ/
<国連のオレラナ特別報告者(有害物質と人権担当)は21日の国連人権理事会の会合で、東京電力福島第1原発の処理水を海洋放出する方針について「汚染の可能性がある水を太平洋に放出するという決定は、時期尚早だ」と述べ、日本側に慎重な対応を求めた。
オレラナ氏は、海洋放出を巡り「独立した形での環境影響評価(アセスメント)がなされていない」と指摘。アセスは「危険性を詳細に明らかにし、代替策の検討にもつながる。人権を守るための重要な手段だ」として、実施を求めた。
処理水の海洋放出については、中国が15日の人権理会合で取り上げ、21日も日本政府の姿勢を「無責任」と非難した。一方、放出に懸念を示してきた韓国からは、両日ともに発言はなかった。(共同)>



 産経新聞でさえ取り上げたこの記事に対して、日本の外務省は何ら対応していない。
この特別報告では、本シリーズその185と同様に、環境影響評価をするべきと指摘している。外務省・環境省はこの国連人権理事会の特別報告を受け止めてきちんと対応するべきだ。
一方、日本は東電福島原発事故に関して昨年と今年だけでも国連人権理事会が3度も指摘されている。
〇6/9/2020
Fukushima: Japan must not ignore human rights obligations on nuclear waste disposal ? UN experts
  (https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx)
福島:日本は核廃棄物処理に関する人権義務を無視してはならない-国連専門家
〇3/11/2021
Japan must step up efforts to solve human rights fallout from Fukushima disaster: UN experts 
  (https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=26882&LangID=E)
「日本は福島原発事故による人権問題の解決に向けた取り組みを強化すべき」国連の専門家が勧告
〇4/15/2021
Japan: UN experts say deeply disappointed by decision to discharge Fukushima water
  (https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=27000&LangID=E)
国連特別報告者は、福島第一原子力発電所の水を放出するという決定に深く失望している

かって「ジャパン・アズ・ナンバーワン」「ルック・イースト」とか言われ「メイド・イン・ジャパン」が「最高品質」を意味していた時代があった。今は、ひたすら衰退している日本、あらゆる指標が国際社会における日本のプレゼンスの失墜を示している日本(内田樹より)。
外務省も環境省も経産省も東京電力も、国連人権理事会の特別報告に素直に応じて、環境影響評価をし、汚染水「海洋放出」方針を見直すべきだ。

以下に、上記2021年3月11日の勧告の日本語抄訳を転載する。
「日本は福島原発事故による人権問題の解決に向けた取り組みを強化すべき」
国連専門家が勧告
(https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/NewsSearch.aspx)
・ジュネーブ(2021 年 3 月 11 日) 国連の人権専門家は、福島第一原子力発電所に現在も残る汚染水は、環境と人権に大きな危険を及ぼすものであり、汚染水を太平洋に放出するという決定はいかなるものであっても容認できる解決策ではない と述べた。
・「悲劇的な事故から 10 年が経過した今も、何千人もの人々が汚染の深刻な影響に苦しんでいる。汚染の影響は、今だに人々の心身の健康、生活、生活の質に影響を与え続けている。」
・「日本の当局が、原発事故の影響に対処するための努力をはらってきたことは認識しているが、さらなる努力が求められる。そして、日本の対応は国際人権法上の義務に完全に沿ったものでなければならない。」と専門家は述べた。
・国連の独立専門家は、汚染水を太平洋に放出することは、子どもの人権を含む人権の尊重を否定するものであり、 日本の国内外で子ども達をさらなる危険に晒す ことになると述べた。「放射線の主な発生源は、福島第一原発の 3 基の原子炉にある溶融した核燃料(コリウム)である。その結果、敷地内に流入する地下水が汚染され続けている。」と専門家は述べた。
・専門家によると、4 万人以上の福島県民が避難しているにもかかわらず、政府は彼らを国内避難民として認めていない。この数には、公式に避難地域として指定されていない地域からの、いわゆる自主避難者も含まれている。そのため、国内避難民に対し、経済、住居、医療、またその他の面での支援が、十分に提供されていない。多くの避難者は、安全ではない地域に戻ることを強いられていると感じている。
・「避難指示の解除に関する政府の対応については、国内避難民の日々の生活上の困難への考慮を中核として 進められていくべきであり、社会保障の提供、また定期的な健康調査 が盛り込まれるべきである。」
・「日本政府は、安全上のリスクや被ばく、特に子どもやその他弱者の被ばくを防止する継続的な義務を負っている。子どもたちは放射線の感受性が高く、被ばくに関連した特定の組織のがんになるリスクが高い。また、大人に比べて、より高いレベルの外部・内部被ばく線を受けやすい」と専門家は警告した。
「汚染水がもたらす危険性やその処理の影響の説明が不透明であることや、関連する意思決定プロセスに市民が参加していないことが、原発事故の被害を受けた人々の不安感を煽っている。現在提案中の汚染水の処理方法に関する協議は、地域社会や市民団体 の有意義な参加に欠けている。」と専門家は述べている。
・専門家はさらに、「日本政府当局に対し、国際人権法上の義務に則って、危険を防止し、子どもを含む被災者を放射線被ばくの悪影響から守るための努力を強化することを求める。」と要請した。
・「我々は、現在得られる範囲で最良の科学的証拠に従うこと、関連する決定の透明性を確保すること、そして国民の意見を求めることが、原発事故の重い負担に対処するための最良の指針となると信じている」と専門家は述べている。
・国連の独立専門家は、以下の文書により、福島原発事故に関連する懸念を日本政府当局に直接表明した。
JPN1/2021 of 13.01.2021, JPN 1/2020 of 20.04.2020, JPN 6/2018 of
05.09.2018, JPN 5/2018 of 28.06.2018, JPN 2/2017 of 20.03.2017

* 今回の声明を発表した国連人権専門家一同:マルコ・A・オレラナ(Marco A. Orellana)有害廃棄物特別報告者、マイケル・ファクリ (Michael Fakhari)、食糧の権利特別報告者、セシリア・ヒメネズ・ダマリ(Cecilia Jimenez-Damary)、国内避難民の人権特別報告者、トラレング・モフォケング(Tlaleng Mofokeng)、健康の権利特別報告者、ペドロ・アロホ・アグド(Pedro Arrojo-Agudo)、水と衛生の権利特別報告者
以上