経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その188 2021年10月14日
放射能汚染水を海に流すなー追7 東電は「放出地点は立坑」と回答
〜1km沖合は漁連を欺く為? 立坑は世界を欺く為?〜
トリチウムや他の多核種放射能汚染水を海に流してはいけない。にも拘らず経産省と東電は「海底トンネル1キロ建設」計画を発表し、本当に「海洋放出」と称して海洋投棄するつもり。

10月13日午後の「東電と共に脱原発をめざす会」で東電は驚くべき回答をした。次は私の質問に対する回答。
(私の質問)Q12.沖合約1キロで放出するそうですが、そこは下図において「基線」の内側ですか、外側ですか?

(回答)海上保安庁の HP によれば、福島県沿岸には直線基線は設定されていません。なお、希釈された処理水の放出地点は立坑であると考えております。海上保安庁 HP https://www1.kaiho.mlit.go.jp/JODC/ryokai/kakudai/itiran.html
東京電力ホールディングス原子力センターの所長はじめ6人が上記を強調した。

例えば、東電が8月25日に発表した「多核種除去設備等処理?の取扱いに関する検討状況」には以下の図がある。
にも拘らず東電は「放出地点は立坑」すなわち「放出は陸域から」を強調した。地下トンネルを掘って1km先に放出する理由は、「沿岸から約1km離れた場所からの放?とすることにより、海?が再循環しにくい(希釈?海?として再取?されにくい)設計とする」為だと強調して。

確かに「放出地点は立坑」ならば放出は内水になり、(本当はそれでもすぐに太平洋を汚すのだが)海外からの追及への言い訳になる。実際にロンドン条約では、
<「海洋」とは、国の内水を除くすべての海域並びにその海底及びその下をいい、陸上からのみ利用することのできる海底の下の貯蔵所を含まない。>とある(1996年議定書)。
それでも、東電発表の次の3つの図や報道に基づく私の質問に対して、外務省は1kmの沖合は内水でなく領海であると国土交通省の判断を回答した。
経産省・東電がこの愚かな放射性物質の大量の長期間の海洋投棄を実行するために、全漁連のみならず、福島の人たちやメディアや「国民」や近隣諸国や世界の人たちを騙そうとしているのではないか。
この「海洋放出」に対しては、近隣諸国から懸念が示され、世界中から反対の声が上がり、ロンドン条約や国連海洋法条約との関係が問われ、国連人権理事会の特別報告者から環境影響評価の実施を要求されている。
資源エネルギー庁や東電が密約するのでなく、怪しげな「関係閣僚会議」で「国民」や世界を欺くのではなく、外務省・環境省ほか関係する全て省庁とともに事実を明らかにして放射能汚染水の海洋投棄の是非を世界に問うべきだ。このままの強硬は許されない。



(上図は東電「多核種除去設備等処理?の取扱いに関する検討状況【概要】(2021年8月25日)」から。)