経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その180 2021年9月7日
放射能汚染水を海に流すな―追1!
〜東電も経産省も全く信頼できない、見切り「放出」強行を許すな〜
トリチウムや他の多核種放射能汚染水を海に流してはいけないことは、本シリーズで何度も書いた。にも拘らず経産省と東電は「海底トンネル1キロ建設」計画を発表し、本当に「海洋放出」と称して海洋投棄するつもりだ。新たな視点も加えて「海洋放出」に反対する。

追1では、木野龍逸さんの「ほど遠い〈信頼性〉:時間切れの処理水放出強行ではなく、外部の目と対応策を」(岩波科学9月号から)を紹介する。



福島第一原発の事故処理作業で、この10年東電はどのようにして信頼を損ねてきたか。ここでは「東電が信頼性を損ねてきた事例は無数にある」と木野さんが上げた項目をリストアップして紹介する。
〇事故直後、社内にメルトダウンの判断基準があるにもかかわらずそれを無視し、外部にメルトダウンしていないと誤った説明。
〇原子炉/タービン建屋の地下に大量の地下水が流れ込んで総量が増え続けていたことを半年間隠蔽。「滞流水全体量を減少」の目標を掲げ、記者会見では2011年の終わりまで地下の汚染水をすべて処理すると説明していた。
〇頑なに否定し続けていた海洋への汚染水流出をやっと2013年7月に公表。
〇青山道夫さん(当時気象研究所)の放射性物質が1日に約20億ベクレル建屋から海に出ているとの発表を、東電は認めず詳しい調査もせず。
〇敷地内観測孔での地下水トリチウム濃度の上下動繰り返しの指摘にも耳を貸さず。
〇外部の目を入れようとしない
〇事故後10年、今に至るまで事故当事者が事故の影響評価をするという奇妙な枠組み。
〇2021年3月に放射性廃棄物を収納しているコンテナ5338基のうち646基で損傷、汚染水漏れ発覚。その後の詳細発表無し。
……
  
そういえば、「海洋放出」の公聴会の頃に汚染水にはトリチウムのみならず他の多種の核種が大量に存在することを共同通信が指摘して初めて明らかになった。東電も経産省も意図的に説明していなかったのだ。
更に、イチエフ地震計故障の数年間の隠蔽、1年前に発覚した柏崎刈羽のIDカード不正使用に続く多くの核物質防護違反も忘れられない。
こんな東電(と経産省)に126万?を超える汚染水の30年以上かかる大量「海洋放出」を、時間切れだからと強行させてはならない。何よりも第三者がチェックしなければ。以上