経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その176 2021年7月2日
原発は、リスクをコントロールできない、レジリエンスを維持できない!
〜第44回基本政策分科会(6月30日)で山口彰委員が再エネにブレーキ〜
経産省が6月30日に50日ぶりに基本政策分科会を再開、「2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討」と題して、再生可能エネルギーの進展シナリオを議論した。
 事務局資料も控えめで、梶山経産相の挨拶のあと、国立環境研究所・自然エネルギー財団・地球環境戦略研究機関・デロイトトーマツコンサルティング・日本エネルギー経済研究所・電力中央研究所が、2050年に向けた再生エネルギー進展のシナリオなど、いつもと異なりまともなプレゼンテーションが発表された。
 ところが、委員の質問に入ると、プレゼンに好意的な意見もあるものの、再エネ進展に足を引っ張る意見が多発。委員の選定に大きな問題があることを感じさせた。中でも、山口彰委員(東大、原子力)の原子力発電推進の為の批判意見が見苦しい。
 山口委員は、再エネシナリオに対して、「リスクをコントロールできるか」、「レジリエンス(復元力、回復力)を維持できるか」を明らかにするべきと主張した。



 後で発言した委員も指摘したように原子力発電は多大な「リスク」を伴う。東電福島第一原発事故を忘れたのか? ふるさとも生活もなりわいも失った被災者を忘れたのか? 多数の被ばく労働者に思いをいたせないのか? 10万年以上放射能を持つ「核のゴミ」(死の灰)問題は半世紀もたな晒しではないか? 最近の電力逼迫・停電なども原発頼りが原因ではないか?
 また、レジリエンスを持ち出したが、チェルノブイリもスリーマイルもイチエフも「廃炉」が完結していないではないか。まだまだ高レベル放射性廃棄物などのコントロールをし続けないといけないではないか? 正常に終了した原発の廃炉も先が見えていないではないか? 原発のどこにレジリエンスがあるのか? 老朽原発美浜・高浜の再稼働の同意を得る為に経産省・資源エネルギー庁が福井県に各原発に25億円の補助金を申し出て福井県の考えを変えさせたが、この補助金が原発のレジリエンスの元ではないか!
 他の委員も愚かな山口委員の詭弁に騙されないでいただきたい。
このあまりに偏った委員による基本政策分科会を私たちは監視し続け、何としても第6次「エネルギー基本計画」では原発ゼロを実現させねばならない。

総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会(第44回会合) 令和3年6月30日(水)
https://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/2021/044/
配付資料一覧(143KB)
議事次第(89KB)
委員名簿(181KB
資料1 2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討(事務局提出資料)(1,412KB)
資料2 ヒアリング資料(国立環境研究所提出資料)(4,423KB)
資料3 ヒアリング資料(自然エネルギー財団提出資料)(6,407KB)
資料4 ヒアリング資料(地球環境戦略研究機関提出資料)(4,859KB)
資料5 ヒアリング資料(デロイトトーマツコンサルティング提出資料)(1,911KB)
資料6 ヒアリング資料(日本エネルギー経済研究所提出資料)(3,740KB)
資料7 ヒアリング資料(電力中央研究所提出資料)(2,367KB)
資料8 補足説明資料(RITE提出資料)(1,188KB)
(参考)ヒアリング参加団体への依頼(113KB)
エネルギー政策に関する「意見箱」へのご意見(1,277KB)
最終更新日:2021年7月1日
動画:https://www.youtube.com/watch?v=eC7SZ6DE3q4&feature=youtu.be
以上