経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その145 2020年7月11日
「原子力はクリーンなエネルギー」では絶対にない!
〜石炭火力の「抑制」を口実に原発を推進するな〜
 7月3日に経産省が石炭火力を抑制する方針を発表した。7月4日の記者会見で<非効率石炭火力のフェードアウトに向けた検討>を告げ7月7日に第一回「グリーンイノベーション戦略推進会議」を開催し<CO2「ビヨンド・ゼロ」という大きな目標に向けて、2050年までに技術の確立を目指す「革新的環境イノベーション戦略」を確実に実行する>そうだ。
 一方で、経産省はベースロード電源としての原発再稼働をまだまだ推進するという。福島第一原発事故を起こした東京電力も妙な造語「CO2の少ない電気」を使って原発を続けようとしている。

 しかしながら、原子力は絶対にクリーンなエネルギーではない。そのことを「原子力神話からの解放」(高木仁三郎、講談社α文庫)の<第8章「原子力はクリーンなエネルギー」という神話>から紹介する。

○原発の増設は二酸化炭素の排出を助長する
○原子力の比率を増やすとエネルギー消費に占める電力消費の比率を増やす(電力化率上昇)
○原発自体で出力を調整することができず、エネルギー多消費開発型の社会を促進する
◎放射能に目をつむる「クリーン神話」のおかしさ
・火力発電所が出す廃棄物であるとしての二酸化炭素と比べて、原子力発電所が出す廃棄物であるところの放射性物質はいったいどうなのか。
・彼ら(経産省や電力会社)は二酸化炭素については規制しなくてはいけないと言いながら、放射性物質についてはまったく何も言いません。
・試算では、1kw時の発電をするのに、化石燃料で約200kgの炭素発生、原発で約10万ベクレルの放射能の生成。原子力の危険度は同等以上ではないか。
・単純な話、数十万ベクレルの放射能が一人の人間の体内に取り込まれれば、一人の人間の死を招きかねない、確実に許容量以上の放射能になる。
・さらには原発で働いている労働者が被曝する。

 更に、上記「クリーン神話」のおかしさに、地球上にできた化石燃料を燃やすのと比べて、ウラン燃料に核分裂反応を起こして新たに放射性物質(死の灰)を作ってしまうことの方が、人間を含めた多くの地球上の生物にとてつもなく害があるを加えたい。
 そう、「原子力はクリーンなエネルギー」では絶対にない。経産省はいつまで愚かな嘘をつき続けるのだろう。
以上