経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その138 2020年4月24日
経産省は資源エネルギー庁幹部を刑事告発せよ、関電業務改善命令手続で公文書改竄
〜財務省同様に公文書改竄した経産省・エネ庁、軽い処分で関電他を指導できるのか!〜
 関西電力の原子力マネー還流問題について「その136」に続き経産省の不正を糾弾する。
3月14日の関電第三者委員会の報告に続いて、経産省が3月16日に電気事業法に基づき関電に業務改善命令を出したが、そこには財務省が愛用している公文書改竄があった。
 電気事業法の第五章には、業務改善命令を出す折には独立してその職権を行う「電力・ガス取引監視等委員会」(電力・ガス・熱供給の自由化に当たり、市場の監視機能等を強化し、市場における健全な競争を促すために設立された、経済産業大臣直属の組織、委員長及び委員4名)に意見を聞かないといけないと規定されている。3月16日の業務改善命令発出時にそれが出来ていなかったので、エネ庁が日付を偽わり虚偽の公文書を書いたのだ。
 このことを梶山経産大臣への閣議後記者会見で記者が追及し、次のことが明らかになった。https://www.meti.go.jp/speeches/index.html
○森友学園問題の財務省の文書改竄問題を受けて、2018年に人事院が懲戒処分指針を改めたが、梶山経産相は、このとき公文書担当大臣だった。
○その懲戒処分指針には、公文書の偽造、変造などについて、免職もしくは停職とすると書いてある。
○刑事訴訟法上は、犯罪があると思料した国家公務員には刑事告発義務がある。
 にも拘らず、経産大臣は、「故意であったと思っております」と答えながら、「刑法上の犯罪に当たるか否かについて、警察に本件の報告を行っている」とし、「経産省としては告発を行うまでの違法性の疑いがあるとは考えていない」と逃げた。
○経産省の処分は、課長級職員に戒告、そのほかの6人には省内規による訓告と厳重注意と甘い。
 財務省と同様に経産省も、独立した職権を持つ「電力・ガス取引監視等委員会」への意見聴取をしないで関電に業務改善命令を提出したことと、虚偽の公文書を書かせて不正を誤魔化したことに、目をつぶろうとしているのだ。

 このことを例えば毎日新聞は社説「経産省の虚偽文書 まるで反省の色が見えぬ」で、「組織ぐるみの不正行為だ」、「故意に行ったことが明白なのに、虚偽公文書作成罪での刑事告発は見送るという。これも理解に苦しむ。」と責める。
https://mainichi.jp/articles/20200409/ddm/005/070/040000c
 私たち「国民」は、安倍政権の偽りと私物化に慣らされてきているが、経産省の組織ぐるみの不正に対して、より厳しい処分を要求しないといけない。

 それにしても、経産省は、4月6日に関電以外の電力会社に対して「報告徴収命令」を出した。<経済産業省は昨日、関西電力株式会社以外の電力各社に対して、同社の事案(役職員による金品受領、不適切な工事発注・契約、電気料金値上げ時にカットされた役員報酬に対する補填等)に類似する事案の有無などについて、電気事業法第106条第3項の規定に基づく報告を求めました>(https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200407005/20200407005.html)
 公文書改竄をした経産省に対して、嘘と金と暴力で導入した原発を稼働させていている電力会社がまともな回答をするはずが無い。
 本来ならば経産省は、電気事業法に基づき、関電と各電力会社に立ち入って、金の動きを綿密に調査しないといけない。今の経産省に全く期待できないが…。
以上