経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その109  2019年2月22日
ADR仲裁和解案拒否の理由は「公平性」の為!(東電回答) 
〜経産省は東京電力の原発ADR仲裁和解案拒否を容認するな!〜
その105(経産省は東京電力の原発ADR仲裁和解案拒否を容認するな!〜議決権ベースで東電株の50.11%を有する筆頭株主「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」が東電に和解案を受け入れさせよ〜)にも書いたように、東電はADRの仲裁和解案を蹴りながら日本原電に資金支援をして東海第二再稼働を目論んでいる。これについて、2月21日に東電と直接対話する「共の会」で尋ねたところ、東電はADR仲裁和解案拒否の理由は「公平性」と回答した。皆さんは納得できますか?
 
 文科省「原子力損害賠償紛争解決センター 和解仲介の結果の公表について」サイトには、ADRセンターの和解仲介の結果が掲載されている。
http://www.mext.go.jp/a_menu/genshi_baisho/jiko_baisho/detail/1329134.htm
 本年2月8日時点で合計1406件の和解案が示されている。東電によればこのうちほぼ8割が和解成立しているそうだ。ということはまだ約2割が和解できていない。
 「仲介委員が和解案を提示したものの和解成立に至らなかった事例について、8件の「和解案提示理由書等(成立に至らなかった事例)」の一覧と「事案概要一覧」が示されている。
http://www.mext.go.jp/a_menu/genshi_baisho/jiko_baisho/detail/1403177.htm

「事案の概要」によれば8件すべてが「被申立人が和解案の受諾を拒否」している。東電が「中立・公正な立場の仲介委員が、当事者両方の意見を調整して」提示した和解案を蹴り、裁判による手続に持っていこうとしているのだ。
 私から8件の和解案の金額を例示(事案8南相馬市は金額649万円)してなぜ受諾を拒否するのかと問い詰めたところ、東電は金額が問題では無く「公平性」が問題だと何度も答えた。和解案に応じると他の係争中あるいは既に支払いが終わっている被害者と比較して「不公平」になるからだそうだ。
 そんなことで和解案の受諾拒否するのはおかしい。もし、和解案受諾により他の被害者から不満が出たら、その被害者に対して誠意を尽くせばいい。
イチエフ事故を起こし多くの人々と多くの生物に重大な被害を与えたではないか!「原子力の損害賠償、廃止措置、除染に誠心誠意、全力を尽くす」と文書回答しているではないか!
 ADRの和解案の受諾を拒否することは許されない。
 東電は、我々の税金や電気料金をまき上げながら、事故被害者への賠償さえも誠実にせず、一方で日本原電に資金支援して東海第二再稼働を目論む。こんな会社はやはり早く潰してしまうべきだ。

 東電の横暴を容認する経産省・資源エネルギー庁も許せない。