原子力ロビーによる放射線被曝の押付けを拒否しよう! その24 2019年11月11日 東大も福島県立医大も早野龍五論文の研究不正を隠蔽・糊塗 〜学問の府として情けない不当調査報告書、両大学の教授たちよ奮起せよ!〜 |
早野龍五・宮崎真論文の問題は本シリーズ<その6(早野龍五(東大名誉教授)が住民同意なしにデータ使用して線量過小評価論文〜放射線審議会も「放射線リスクに関する基礎的情報」も「放射線のホント」も嘘だ!〜>、<その9(全データを廃棄! 7つの倫理違反で住民を裏切るガラスバッジ論文〜黒川眞一・島明美が岩波科学で明らかにする原子力ロビーのやり口〜)>や、「原子力規制委員会は再稼働推進委員会・被曝強要委員会」シリーズの「その195」、「その193」、「その192」などで示した。 これらの研究不正を東大と福島県立医大が隠蔽・糊塗したのだ。 学問の府の非常に情けない報告の話が岩波科学10月、11月号に載っている。牧野淳一郎さんが「3.11以後の科学リテラシー」(no.82、no.83)で、福島県立医科大学と東京大学が同じ本年7月19日に公表した調査報告書を検討し厳しく批判している。 ○福島医大報告書:「研究活動に係る不正行為に関する調査結果について(概要)」(計5ページ) https://www.fmu.ac.jp/univ/daigaku/topics/20190719.html 牧野さん:仮にも大学の不正調査委員会がこのような報告をだしていいのだろうか。 ・研究対象者の同意がないデータを使っている問題について、調査報告書は伊達市の管理が不十分であったためとしているが、研究計画書に同意の有無情報を含んだ形で提供されると明記されていて、調査報告は研究計画書と整合しない。 ・第2論文のグラフについてフィッティングモデルの不整合があることを無視している。 ・報告書は黒川眞一氏、谷本溶氏らが指摘した多数の問題点をまったく述べていない。 ・すなわち報告書は、論文著者らの研究計画書および論文そのものと明らかに矛盾する。 ○東京大学報告書:タイトル無し、発信元無し、日付無し(計2ページ) https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400120284.pdf 牧野さん:東大の公開された報告はタイトルもなにもない不思議なもので、福島医大と同じ7月19日に公開された。 ・同意がないデータを使っている倫理問題について判断していない。 ・データ破棄について問題なしとしたが、事実を確認せずにアクロバティックな論理で不適切。 ・ICRPダイアローグのスライドについて、調査報告の主張は理解困難。 ・福島医大報告と同様に、多くの不整合があり、多くの指摘された問題点を無視。 ・東大の調査報告は極めて不完全なものであり、研究不正がない、と結論できるものではない。 要するに、東大と福島県立医大が連携して、国民・県民に被曝を押しつける為の早野論文(放射線防護委員会などが引用)の不正(本シリーズでも多々紹介)を無かったことにする為に、調査報告書を同じ7月19日に出したのだ。 東大、福島県立医大の教授陣ほかの関係者よ、情けなくないか? 世界の原子力ロビーの真実隠しと安倍政権の予算締め付けに屈したのか? これでは、関電の調査委員会や第三者委員会を笑えないぞ! 原子力ロビーたちによる最高学府を使った被曝押しつけをはねのけよう! 以上 |