原子力ロビーによる放射線被曝の押付けを拒否しよう!
その7   2019年1月25日
ヨウ素被曝を隠して小児甲状腺がん多発を放射線の影響と認めない国と県
〜放医研が隠した少女の被曝、線量測定はわずか1080人だけ〜
 東京新聞の1月21日(月)の「こちら特報部」の<「背信の果て」(1)消えた双葉町の「一〇〇ミリシーベルトの少女」>は見逃せない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2019012102000136.html
<東京電力福島第一原発事故後、福島県は子どもの甲状腺がんを調べる検査を始めた。対象者は約四十万人。通常より多く見つかり、疑いを含め二百六人に上る。国や県は、がんの原因となり得る被ばくの線量が少ないことを主な理由にして事故の影響を否定する。しかし国が被ばく線量を測った子どもは千八十人のみ。今回判明した「一〇〇ミリシーベルトの少女」は漏れた公算が大きい。被害の全体像から目を背けた裏に何があったのか。情報開示請求で入手した文書で「背信」の数々を明らかにする。>
 すぐに朝日新聞が「11歳100ミリシーベルト被曝の疑い 福島第一事故で」と追った。 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190121-00000083-asahi-soci
<東京電力福島第一原発事故直後に、11歳だった女児がのどにある甲状腺に100ミリシーベルト程度の内部被曝が推計されると報告されていたことが、放射線医学総合研究所(放医研)への取材でわかった。>と。
 
 福島県の「県民健康調査」では、200人以上の小児甲状腺がん患者が出て150名以上が甲状腺切除手術を受けたにも拘らず、県は放射線被曝の影響を否定しながら、検討・解析を先延ばしし、発表を滞らせている。
 一方で、イチエフ事故によるヨウ素汚染については、ヨウ素131の物理学的半減期が約8日と短い為に把握が難しい。記事によれば、当時1080人の被ばく線量を測っただけで、かつ放医研に「11歳の少女で100mSv」の推計結果があったのに隠されており、記録を突きつけられた当時の山田被ばく線量評価部長は「記憶にない」と逃げた。
 放医研と言えば、2011年の3.11の半年程後の都内年次報告展示において、3.11イチエフ事故の報告が全く無かったことに驚いた。そう、放射線医学総合研究所は(国際)原子力ロビーなのだ。
 なお、私は、イチエフ事故後のヨウ素分布を文科省が「放射線量等分布マップの作成等に係る検討会」で各メッシュ点の値を、統計の考え方に反する作為的計算をして、示威的に小さく推定した事実を傍聴して確認している(詳細は別項で)。
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/gijyutu/017/shiryo/1311431.htm)
 
原子力ロビーたちの「福島放射能汚染隠し」に騙されないよう、真実を追求し明らかにし報道させる、そんな姿勢を持ち続けたい。