原子力ロビーによる放射線被曝の押付けを拒否しよう! その3 2018年12月24日 公衆被曝線量限度は「年間1ミリシーベルト以下」 〜「100mSv」を持ち出し「1mSv以下」を否定したがる官僚たちに騙されるな〜 |
公衆被曝線量限度は「年間1ミリシーベルト以下」である。 例えば、環境省の「放射線防護体系」には次が明示されている。 <線量限度の適用 ○職業人(実効線量) 1年間50 ミリシーベルトかつ 5年間100 ミリシーベルト ○一般公衆(実効線量) 1年間1 ミリシーベルト> (https://www.env.go.jp/chemi/rhm/kisoshiryo/attach/201510mat2s-01-4.pdf) また、「核原料物質又は核燃料物質の製錬の事業に関する規則等の規定に基づく線量限度等を定める告示」(http://www.nsr.go.jp/law_kijyun/law/003/index.html)では <周辺監視区域外の線量限度 …線量限度は、次のとおりとする。 実効線量については一年間につき一ミリシーベルト> 日本政府がICRP(国際放射線防護委員会、国際原子力ロビーのひとつ)の勧告を受け入れているから当然である。 ところが、安倍政権下の官僚たちがこれを否定したがっている。 去る12月18日の「第18回被ばく労働問題に関する省庁交渉」(東京労働安全衛生センター他)で、厚労省の担当が不必要に「100ミリシーベルト以下」を持ち出したので思わず私は「皆さんは100mSvがお好きのようだ」と抗議した。 更に、12月20日の<「放射線のホント」撤回,放射線副読本撤回,福島事故関連要求 政府交渉>(ヒバク反対キャンペーン他)では、復興庁や内閣府の担当が「年間1ミリシーベルト以下」を否定するような発言をしたので、多くの参加者が厳しく糾弾した。 イチエフの廃炉も汚染水対策も目途が立たず、原子力非常事態宣言を解除できない。そんな状態で、年100mSv安全・年20mSv帰還を福島県民に強要してオリンピックを開催する。愚かな安倍政権の施策を強行する為に、また世界の原子力ロビーの期待に応えてイチエフ事故による被曝影響を過小に見せる為に、日本の法律や規則までをもねじ曲げようとする政権と各省庁の官僚たちに騙されてはいけない。 なお、ECRR(欧州放射線リスク委員会)と比べてICRPの内部被曝の計算方法が過小評価である。そのICRPでさえ勧告せざるを得なかった公衆被曝線量限度「年間1ミリシーベルト以下」を安倍政権に絶対守らせねばならない。 |