ご承知のように、今国会に有事関連三法案が提出され、審議が始まっています。私たちは、この法案の成立が日本の安全を確保するものであるどころか、世界の平和、日本の平和に脅威を与えるものであることを憂慮し、学者研究者が、一致して、法案に反対の意思を表明しようと別紙のような、「有事三法案に反対する学者研究者の共同アピール」を作成しました。
小泉内閣は、有事三法案を重要四大法案のひとつに位置づけ、何としても今国会での通過を図ろうとしています。今国会の会期は六月一九日までですので、情勢は予断を許しません。反対の運動を盛り上げることは一刻の猶予も許されません。
私たちは、この共同アピールを政党その他にお渡しし、私たちの意思を伝えるとともに、できるだけたくさんの賛同署名を集約し、リーフレットに賛同者のお名前を列記して、私たちの意のあるところを広く訴えることにしようと思います。この趣旨に賛同される方は、ぜひご賛同の署名をお願いいたす次第です。
なお、この賛同署名は、各団体ごとに多様な方法で集約しておりますので、アピールに賛同の意思をお持ちの方はしかるべき方法でその意思をお伝えください。
有事三法案を廃案に追い込むには、たくさんのことをしなければなりません。このアピールに賛同された方は、是非とも以下の行動を実行に移していただくことをお願いいたします。
1 賛同された方は、自分のまわりの同僚研究者に、この賛同署名を広げてください。共同アピール全国事務局で署名数を集約して、リーフレットその他で逐次ご報告をいたします。先にも述べましたように、署名者の名前を書いたリーフレットを発行し、広く私たちの意思を表明していくつもりです。
2 共同アピール運動を積極的に担う憲法研究者を中心に、今回の有事三法案を批判的に検討するブックレットを作成中です。このアピールに賛同された方は、ぜひ、このブックレットを購入いただき、またその普及にご協力ください。
3 共同アピール運動はもちろん私たちの自前で行っておりますので、ぜひしかるべき金額のカンパをお願いします。
4 有事関連三法案を廃案にするには、国会での活動とともに、とくに地方自治体の首長や議会の声を上げることが重要です。そこでアピールに賛同された皆さんの自治体の首長や議員への働きかけを行い、声明や決議をあげることを訴えてください。
2002年5月
有事関連三法案に反対する学者研究者の共同アピール運動全国事務局
石埼学(亜細亜大学)、小沢隆一(静岡大学)、三輪隆(埼玉大学)、渡辺治(一橋大学)