イラク派兵法案はまたたく間に衆議院を通りました。
「米英軍の占領下に自衛隊を派兵することは国の交戦権を否定している憲法に違反するのではないか?こうした私たちの重大な疑問に衆議院での審議は応えるものではありませんでした。そして参議院では、まだ審議も始まる前から18日採決との与党の意向が報じられています。
「今も米英軍に対する武力抵抗は続いているし、アメリカ政府は全土が戦闘状態にあると言っている。そんなイラクに自衛隊が行くことは、どんな名目であっても占領軍によるイラクの人々にたいする弾圧に手を貸すことになりかねないのではないか?
「イラクの人々にたいする人道支援は、招かれてもいない自衛隊ではなく経験も蓄積もあるNGOの手でこそできるのではないか?
「自衛隊を派遣し占領に加担すれば、日本国民とイラクをはじめとする中東諸国との友情に深い傷を残すことになるのではないか?」
イラク戦争に反対した皆さん!
イラクの人々の平和と生活の復興を願う皆さん!
日本がこれ以上戦争に加担することを心配している皆さん!
「初めに派兵ありき」の形ばかりの審議を私たちは認めることはできません。
私たちは参議院でのきちんとした審議を求めると共に、私たちの手でこの法案に問題はないかどうかを確かめるため市民公聴会を開こうではありませんか!
毎日新聞の世論調査(7月6日)によると、自衛隊派遣「賛成」は19%にとどまり、「反対」が38%、「どちらとも言えない」が39%です。4月の同社調査では、自衛隊派遣に賛成が7割以上でした。イラク戦争と占領の実態が知られるにつれて懸念は広まっています。もっと多くの人がイラクの現状、法案の問題を知ることができれば、法案を阻止できる可能性があります。もし成立を許してしまったとしても、世論がもりあがれば、実際の派兵に制約を課したり、テロ特措法の延長を阻むことにもつなげることができるでしょう。
いま自衛隊のイラク派兵法を止めることができるのは他でもない私たち日本の市民です。そして、このことは、憲法で二度と戦争に加担しないことを誓った私たちの、イラクと世界の人々にたいする責務ではないでしょうか?
私たちが力を合わせて市民公聴会を開くことができれば、それは法案審議に対する効果的な圧力になるでしょう。この市民公聴会の企画を実現するため知恵と力をお寄せ下さることを訴えます。大変にあわただしい企画ですが、私たちが適切な協力体制を作ることができれば、必ずこの企画は実現できます。
一人でも多くの皆さんが、市民公聴会を開催するための作業に加わり、また市民公聴会の当日参加されるよう訴えます。
市民公聴会の概要は次のとおりです:
7月19日(土曜)午後1時〜5時、早稲田大学 国際会議場
- 第1部:問題提起・自衛隊派兵法案はどんな問題をもっているのか?
- イ)今、イラクの人々が求めているものは? 派兵はイラクの人々の生活復興に役立つか?
高橋清貴さん(JVC政策提言担当)、志葉玲さん(ジャーナリスト)、イラク市民協力ネットワーク(交渉中)ほか- ロ)派兵がイラク・中東社会の今後に及ぼす影響は?
長沢栄治さん(東京大学東洋文化研究所教授、中東研究)- ハ)憲法・国際法からみた日本自衛隊派兵の問題点
憲法・国際法研究者(交渉中)- ニ)自衛隊はイラクで何をするのか? 派兵の軍事的意味
松尾高志さん(軍事問題研究者)
- 第2部:各党議員をまじえての討論 各党議員から第一部での問題提起にたいして応答してもらい、この応答を軸に討論。
呼びかけ人
内田雅敏(弁護士)
梅林宏道(ピース・デポ)
岡野内正(法政大学・中東現代史)
大塚照代(アジア太平洋フォーラム)
小笠原公子(NCC日本キリスト教協議会 平和・核問題委員会)
小野政美(小学校教員:歴史教育アジアネットワークJAPAN運営委員)
鎌田東二(京都造形芸術大学芸術学部教授、宗教哲学)
きくちゆみ(グローバルピースキャンペーン)
君島東彦(非暴力平和隊・日本 共同代表 北海学園大学教員)
栗田禎子(千葉大学・中東近現代史)
黒木英充(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・東アラブ地域研究)
澤藤統一郎(日本民主法律家協会事務局長 弁護士)
高田健(許すな憲法改悪! 市民連絡会)
富永さとる(立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科/アドボカシー研究)
中原大弐(ピースボート共同代表)
奈良本英佑(中東研究・法政大学経済学部)
藤田進(東京外国語大学・中東近現代史)
星川淳(作家・翻訳家/TUP)
堀内隆治(下関市立大学、社会政策)
村岡到(『カオスとロゴス』編集長)
むらき数子(フリーランサー)
森英樹(名古屋大学・憲法学)
山内敏弘(龍谷大学・憲法学)
渡辺治(一橋大学・政治学)
市民公聴会の準備作業や呼びかけ人に加わって下さる方は下記までご連絡下さい:
三輪隆(埼玉大学・憲法学)あて
FAX 048-858-3694 または 048−858−3200
e-mail:takm@cameo.plala.or.jp
電話 048−858−3200
市民公聴会の開催を金銭的に支援してくださる方は下記にご送金下さい:
振替口座:00100―9―82342 口座名義:共同アピール
18日に公聴会を行うことが参議院外務防衛委員会で決まったので、16日午後5時半から以下のようにミニ・シンポジュウムを開くことにしました。
関連緊急集会
止めよう! イラク派兵
無法な占領=侵略支援
議員たちに聞くミニ・シンポ7月16日(水) 午後5時半〜7時
衆議院第一議員会館第3会議室
(地下鉄丸ノ内線国会議事堂前・有楽町線永田町下車、徒歩3分)参加する議員(未定)
問題提起:志葉玲(ジャーナリスト・交渉中)
藤田進(中東研究・東京外語大学)
古川純(専修大学・憲法)主催:「7.19 イラク派兵法案・市民公聴会」呼びかけ人