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2013年02月01日

第280回定例会 「尼崎変死事件・誤写真掲載」検証

 人権と報道・連絡会の第280回定例会が1月11日夜、水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約30人が参加した。テーマは「尼崎変死事件・誤写真掲載」検証。
 誤写真被害者の代理人・在間秀和弁護士と、この問題を取材した世話人の浅野健一さんから報告を受けた。昨年10月、多くのメディアが尼崎事件と関係のない女性Aさんの顔写真を被告人Sさんの写真だとして掲載した。Sさんの子どもが19年前、小学校に入学した時の集合写真から誤ってAさんの写真を切り取ったもの。Aさんの相談を受けた在間弁護士が各社に写真の誤りを伝え、Sさんの弁護人・高木甫弁護士も写真が別人であることを本人に確認した。誤報した各社は10月30日から31日、「おわび」を掲載・放送した。在間弁護士は「誤写真掲載でAさんは大きな被害を受けた。19年も前の写真を報道する必要があったのか。報道すべき事実と無関係なことで熾烈な競争をする報道現場が生んだ悲劇だ」と批判。浅野さんは「誤写真掲載に気づいても被害者が訴えていく場がなかったことも大きな問題」として、報道被害を早期に防ぐ報道評議会のような制度が必要と強調した。

投稿者 jimporen : 2013年02月01日 00:27