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2012年10月30日

第278回定例会・領土ナショナリズムと報道

 人権と報道・連絡会の第278回定例会が10月19日夜、水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約40人が参加した。テーマは、「領土ナショナリズムと報道」。
 民族問題研究家の太田昌国さんが、この夏以降、日韓・日中間で起きている「領土」をめぐる対立、メディアが繰り広げてきた「領土ナショナリズム」を煽動する報道などについて講演した。
 太田さんは、議論の出発点に置くべきこととして、①日中国交正常化の過程における尖閣問題の「棚上げ」論、②「固有の領土」論と帝国主義の植民地支配の歴史③日本帝国の侵略戦争の「処理」をめぐる国際協定――を挙げたうえで、「尖閣諸島/釣魚列島」問題を中心に、野田政権の「国有化」が引き起こした事態をめぐる報道と言説を詳細に分析。石原慎太郎都知事ら「仕掛け人」たちの言動、マスメディアの論調、評論家・極右雑誌の戦争を煽る文言、日本共産党の見解、民衆心理、海外メディアの報道、中国・韓国からの視線など、多岐にわたって問題を提起、参加者は大きな刺激を受けた。

投稿者 jimporen : 2012年10月30日 02:24