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2009年07月26日

第246回 足利事件・菅家利和さんを迎えて

 人権と報道・連絡会の第246回定例会が7月13日夜、水道橋の東京学院で開かれ、約70人が参加した。テーマは「足利事件の捜査・裁判・報道」。
 1990年5月、栃木県足利市の渡良瀬川河川敷で4歳女児が遺体になって発見され、栃木県警は91年12月、菅家利和さんを逮捕した。一・二審は「被害者の衣服に付着していた体液とDNA型が一致した」とする科警研鑑定を主な証拠として無期懲役の有罪判決。弁護団は上告審で独自に行ったDNA鑑定をもとに科警研鑑定の誤りを指摘したが、最高裁は2000年、上告を棄却した。再審請求では宇都宮地裁は再鑑定要求を退けたが、再審請求抗告審で実施されたDNA鑑定で菅家さんの無実が明白になり、菅家さんは本年6月4日、再審開始決定を待たず釈放をかちとった。
 例会では、佐藤博史弁護士が事件と捜査・裁判の概要、問題点を詳細に報告。続いて、不当逮捕以来17年半ぶりに自由を取り戻した菅家さんから、自白を強要した刑事たちの取り調べ、弁護士も無実を信じてくれなかった一審裁判、獄中生活、釈放の日や再審開始決定への思い、冤罪とメディアなどについて、お話をうかがった。

投稿者 jimporen : 2009年07月26日 08:26