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2009年03月06日

第241回定例会 韓国・日本のメディア比較/元オウム信者に対する団体規制法3回目の更新

 人権と報道・連絡会の第241回定例会が2月16日夜、水道橋の東京学院で開かれ、約30人が参加した。
 テーマは、①匿名報道主義が定着する韓国メディア②「オウム観察処分」の現在――の二つ。
 同志社大学・浅野健一ゼミは昨年11月、韓国を訪れ、韓国における事件報道の現状、昨年2月から始まった「国民参与裁判」制度と報道、ネット社会と法規制などについて調査した。例会では、校務で出席できなくなった浅野さんに代わり、調査に参加した浅野ゼミのSさんが、韓国では事件報道そのものが減るとともに、「公人は顕名・私人は匿名」という匿名報道主義が定着、市民参加の「国民参与裁判」制度をめぐり、日本の「偏見報道」のような問題は起きていないことなどを報告した。
 また、オウム真理教から改組した「アレフ」(現在、「Aleph」と「ひかりの輪」)に適用されてきた「観察処分」については、Aleph広報担当の荒木浩さんと法務担当のIさんが、今年1月に公安審査委員会が行った3回目の「更新」と団体規制法の問題点を報告した。立法から10年、教団や教団を取り巻く社会状況が変化する中、同法は今や公安調査庁存続の口実にすぎなくなったばかりか、「思想検査法」と化し、人権侵害を引き起こしている。報告では、その実態とともに、「オウムは危険」報道を繰り返すメディアの問題点も指摘された。

投稿者 jimporen : 2009年03月06日 00:40