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2008年10月01日
第237回 「秋葉原事件と報道」検証
人権と報道・連絡会の第237回定例会が9月22日夜、水道橋の東京学院で開かれ、約40人が参加した。テーマは「秋葉原事件と報道」検証。
6月8日、東京・秋葉原で起きた殺傷事件について、派遣や請負労働者のNPO「ガテン系連帯」共同代表・池田一慶さんから、事件の背景、秋葉原事件に対するメディアの対応などについて報告を受けた。一連の報道は、事件を個人的資質や家庭環境などに焦点を当てるものが多く、派遣労働者を「犯罪予備集団」のように描く報道もあった。その一方、派遣先の「関東自動車工業」の責任に言及する報道は見られず、派遣労働の実態、解雇の背景にある不況やトヨタの減産を分析した報道はほとんどなかった。池田さんは、自身の派遣労働者としての体験や労働運動の取り組みにもふれ、「雇用の不正規化が進む中で大企業が未曾有の利益を得ている社会状況こそ、きちんと掘り下げて伝えてほしい」と話した。
投稿者 jimporen : 2008年10月01日 23:30