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2008年03月04日

第231回 裁判員制度と犯罪報道

 人権と報道・連絡会の第231回定例会が2月18日、水道橋の東京学院で開かれ、約30人が参加した。テーマは「裁判員制度と犯罪報道」。
 裁判員制度が09年5月に始まるのを前に、日本新聞協会は1月16日、「裁判員制度開始にあたっての取材・報道指針」を公表した。指針は「報道に当たって配慮すべき事項」として「捜査段階の供述内容がそのまま真実であるとの印象を与えない」などとするきわめて抽象的なもの。「具体的なルールづくりは報道各社に委ねる」とし、結局、各社に対応を任せた。例会では、浅野健一世話人が、裁判員制度と犯罪報道をめぐる新聞協会、最高裁、日弁連、新聞労連などの方針や取り組みを紹介。問題を先送りした今回の新聞協会指針では、裁判員制度の導入に伴って「報道法規制」が強行される危険性があるとして、日弁連・新聞労連などが提案する「報道評議会」などメディア責任制度の早期確立を呼びかけた。

投稿者 jimporen : 2008年03月04日 19:47