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2007年10月31日
第228回 北九州市引野口冤罪事件の報告
人権と報道・連絡会の第228回定例会が10月15日、水道橋の東京学院で開かれ、約40人が参加した。テーマは「北九州市・引野口事件と報道」。
04年3月24日、福岡県北九州市八幡西区引野口で住宅が焼け、男性の遺体が発見された。遺体には刺し傷があり、警察は殺人事件として捜査、約2か月後、男性の妹・片岸みつ子さんを別件逮捕、その後も再逮捕を繰り返した。その間、メディアは警察情報垂れ流しの犯人視報道。片岸さんは一貫して容疑を否認、自白も動機も証拠もない。検察は「被告人が犯行を告白するのを聞いた」という留置場同房者の供述を唯一の「証拠」に10月10日、懲役18年を求刑した。例会では、ジャーナリストの今井恭平さんから事件の概要、公判、報道などについて報告を受けた。この事件の捜査は、別件逮捕、自白強要、人質司法など、さながら「冤罪の見本市」。裁判も「被害者遺族」が被告人に憎しみをぶつけるなど「被害者参加制度」による「リンチ化」を先取りした様相を呈している。
(支援組織のホームページが片岸さんの無実の訴えを実名で掲載しており、ニュースもそれにしたがって実名で表記しました)
投稿者 jimporen : 2007年10月31日 23:47