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2007年08月16日

第226回 弁護士による報道加害――懲戒請求により戒告確定

 人権と報道・連絡会の第226回定例会が7月23日、水道橋の東京学院で開かれ、約40人が参加した。
テーマは「弁護士による報道加害」。1974年に「首都圏連続女性殺人」と騒がれ、「松戸OL殺人事件」で逮捕・起訴され、二審逆転無罪が確定した小野悦男さんが96年、別の事件で逮捕された。このとき、松戸事件の弁護を担当した野崎研二弁護士がメディアに「実は松戸もやっていたのではないか」とコメント、2003年に出版した単行本でも「犯人説」をふりまいた。このため、74年以来小野さんを支援してきた山際永三・人報連事務局長らが04年3月、第二東京弁護士会に野崎氏の懲戒を請求し、昨年6月、第二東弁が「戒告処分」を決めた。その処分が今年5月、日弁連懲戒委員会の議決で確定した。例会では、山際事務局長が一連の経過を報告、参加者の間で弁護士の倫理、メディアの取材に弁護人はどう対応すべきか、などについて討論した。

投稿者 jimporen : 2007年08月16日 19:41