« 第185回 浅野健一氏帰国報告 | メイン | 第19回シンポジウム 公正な裁判とメディア報道 »

2003年07月14日

第186回 裁判員制度導入と報道の責任

 人権と報道・連絡会の第186回定例会が7月14日夜、中央大学駿河台記念館で開かれ、約40人が参加した。テーマは「裁判員制度の問題点と報道の課題」。
 01年6月、司法制度改革審議会の意見書が「国民の司法参加」の新たな制度として、「裁判員制度」の導入を打ち出したのを受け、政府の司法制度改革推進本部は今年3月、その04年法制化を目指す「試案」を発表した。試案には「偏見報道禁止」など事件報道に関する項目が含まれており、新聞協会などは「報道の自由を制約する恐れがある」と反発している。
 例会では、弁護士の山下幸夫さんから、裁判員制度の概要と問題点を報告していただき、報道への影響も含めて話し合った。討論では、「裁判の迅速化」を至上とするこの制度によって被告人の権利が狭められる危険性を心配する意見、裁判員に予断をもたらす現行の実名・犯人視報道の改革を求める意見が、多くの参加者から出された。

投稿者 jimporen : 2003年07月14日 00:00