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1998年11月21日

第14回シンポジウム 報道被害者が問う冤罪とメディア――甲山・「ロス疑惑」・松本サリン

 《報道被害者が問う冤罪とメディア――甲山・「ロス疑惑」・松本サリン》をテーマに、人権と報道・連絡会主催の「第14回人権と報道を考えるシンポジウム」が11月21日午後、お茶の水スクエアC館で開かれ、約150人が参加した。 今年出された甲山事件差し戻し審、「ロス銃撃事件」控訴審の2つの無罪判決は、これらの冤罪共犯者になってきたマス・メディアの報道姿勢に根本的な反省を迫ったが、7月以降の和歌山カレー事件では、これまでの「犯罪報道の犯罪」をすべて再現し、さらにエスカレートさせた犯人視・悪人視報道が繰り広げられている。 シンポジウムでは、こうした状況を踏まえ、報道被害の当事者と新聞労連代表が、報道被害の実態とその防止・救済の方向について問題提起。会場の参加者からもさまざまな体験報告や提言が行われた。報道による人権侵害がいかに被害者を苦しめ、生活・人生を破壊し、取り返しのつかない被害をもたらすか。参加者の発言には、報道被害防止・救済制度の確立に向け、日本にも一日も早く報道評議会を設立しようとの思いが共通しており、その実現に向けてさまざまな意見が交換された。

投稿者 jimporen : 1998年11月21日 00:00