人権と報道・連絡会の第323回定例会が8月23日、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、20人が参加した。テーマは「保釈問題と報道を検証する」。神奈川県愛川町で6月、保釈中に実刑判決が確定し、保釈が失効した男性が、収監手続きに訪れた警察官らを振り切って逃走する事件があった。4日後に逮捕されたが、それまでメディアはひたすら地域の不安をあおり立て、地元の小中学校が休校になるなどの騒ぎが起きた。
『産経新聞』などはこの事件を、裁判所の保釈容認姿勢に水を差すためのキャンペーンに利用した。定例会では、「人質司法」問題でも積極的に発信している郷原信郎弁護士が「誤った『印象操作』記事は撤回、謝罪すべき」と『産経』記事などを厳しく糾弾。靖国神社に対する抗議行動などで逮捕、起訴された香港の男女2人が、8カ月経った現在もまだ保釈されず、身柄拘束が続いている現状などについて、支援者の三角忠さんから報告を受けた。