人権と報道・連絡会の第310回定例会が1月20日夜、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、25人が参加した。テーマは〈天皇「生前退位」と報道〉。昨年7月以来、大々的に繰り広げられてきた「天皇明仁Xデー状況」ともいうべき報道について、人報連会員の中嶋啓明さんから報告を受けた。
中嶋さんはまず、昨年11月に行われた反天皇制デモへの右翼のすさまじい襲撃と警察の暴力的規制の実態を報告。7月のNHKスクープ、8月の「ビデオメッセージ」、その後の「有識者会議」をめぐる報道などについて、「明仁の『お気持ち』表明自体の違憲性を問わず、左派リベラルを巻き込んで『護憲・平和天皇』の虚像をいっそう拡大した」と批判した。さらに、明仁が「公務」と称して違憲の「公的行為」を拡大し、対米追随の参戦国家化を追認、権威付けてきたことについて、「明仁は、戦争をやっているのに戦争ではないかのごとく錯覚させて『対テロ戦争』の現実を隠蔽する。そんな『平和と民主主義の象徴』だ」と結論した。