「官僚・メディアと新政権――記者クラブ廃止に向けて」をテーマに、人権と報道・連絡会主催の第25回「人権と報道を考えるシンポジウム」が12月12日、水道橋・東京学院で開かれ、約110人が参加した。パネリストは、西山太吉さん、田中康夫さん、上杉隆さん、デイビッド・マックニールさんの4人、人報連世話人・浅野健一さんが司会を担当した。
討論は予定を超えて4時間に及び、官僚と癒着して市民に対する情報統制の道具と化している大手メディアと記者クラブの実態・弊害が、各パネリストが体験してきたさまざまな事例を通じて具体的に明らかにされた。
各パネリストは、「日本にしかない記者クラブ」が、政治・外交を中心とした情報の自由な流れを阻害し、「市民の知る権利」の妨害者になっていることを厳しく批判。討論では鳩山政権発足後の新たな動きが紹介され、鳩山政権の誕生は日本のジャーナリズムを「権力監視」の方向に変える好機でもあるとして、新政権に記者クラブを廃止するよう求めていこうと呼びかけた。