人権と報道・連絡会の第306回定例会が4月15日夜、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約30人が参加した。テーマは〈刑事訴訟法「改正」法案と報道〉。人報連世話人の山口が報告した。
この刑訴法「改正」はもともと冤罪、再審無罪が相次ぐ中、自白強要など冤罪の教訓から「取調べ可視化」を中心に司法改革を図るはずのものだった。ところが、昨年上程された法案は、取調べ可視化を警察に都合のよい部分録画、抜け穴だらけの〈ニセ可視化〉に歪める一方、盗聴法の大改悪、司法取引導入など、警察権力を肥大させる〈戦争法案と連動した治安法〉に変質させた。
これに対して冤罪被害者を中心にした反対運動が国会内外で広がり、衆議院は通過したものの参議院は継続審議となった。この取調べ部分録画の危険性を現実化したのが、4月8日の今市事件判決(5月定例会で報告)。例会では、この判決の問題点も含めて討論が行われた。