人権と報道・連絡会の第303回定例会が7月31日夜、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約50人が参加した。テーマは〈「慰安婦」報道と右派メディアの攻撃〉。
元『朝日新聞』記者・植村隆さんが「私は、慰安婦捏造記者ではない。不当なバッシングには屈しない」と題して講演した。植村さんに対する攻撃は、『週刊文春』の2014年2月6日号記事が発端。植村さんが1991年に書いた韓国の元「慰安婦」に関する記事を「捏造」と攻撃し、内定していた関西の大学教授就任を揶揄、その直後から脅迫電話・メールが大学に殺到し、教授就任の話は壊れた。『朝日』が8月に「慰安婦報道」検証記事を掲載すると、大手紙も「植村攻撃」に参加、講師をしていた北星学園大学も脅迫されたが、市民の応援で雇用は継続された。植村さんは不当攻撃に対し、今年1月に『週刊文春』と西岡力氏、2月に右派メディア3社と櫻井よしこ氏を相手に名誉毀損訴訟を提起した。例会では、学生時代の韓国との関わりから、「慰安婦」報道に携わった経緯、右派メディアに対する反論まで、詳細な資料をもとに講演、参加者に大きな感銘を与えた。