人権と報道・連絡会の第289回定例会が11月8日夜、水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約40人が参加した。テーマは「ヘイトスピーチとメディア」。
9月に設立された「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク・のりこえねっと」の共同代表・辛淑玉さんから「レイシズムと日本――私の中にある哀しみ」と題して講演を受けた。「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の京都朝鮮第一初級学校に対するヘイトスピーチで京都地裁は10月6日、「在特会の街宣は人種差別」として街宣差し止めなどを命じる判決を出した。同様の行為は全国各地で繰り返されているが、日本社会はこうした「憎悪犯罪」を容認する風潮が強い。辛さんは、各地のヘイトスピーチの実態を映像で紹介した後、在日朝鮮人・外国人、沖縄、被差別部落などに対する差別、いじめ、暴力の実態と構造、その背景にある日本社会の根深いレイシズム、メディアの問題点などについて問題提起。それらの問題をどう乗り越えるか、参加者の間で討論した。