人権と報道・連絡会主催の第28回人権と報道を考えるシンポジウムが12月8日午後、東京学院(水道橋)で開かれ、約50人が参加した。テーマは「憲法から見た実名報道」。
国家権力をはじめとした権力と闘い、人権擁護に尽くした団体・個人を顕彰する「多田謡子反権力人権賞」の第22回受賞者に、人権と報道・連絡会が他の2団体とともに選ばれました。12月11日に受賞発表会が開かれ、人報連を代表して山際永三事務局長が受賞講演します。
人権と報道・連絡会の定例会は、長い間各月中旬の月曜日夜に開催してきましたが、本年4月から金曜日の夜に変更します。月曜日の夜は集まりにくいとの声が多かったためです。場所は原則的に「スペースたんぽぽ」で、8月以外は、各月の中旬の金曜日午後6時30分開始で9時までとします。
人報連世話人・山口正紀さんの新しい本が出た。
「壊憲翼賛報道―04~07年メディア検証」と題されたこの本は、同じ現代人文社から発行された「ニュースの虚構メディアの真実―現場で考えた90~99報道検証」「メディアが市民の敵になる―さようなら読売新聞」に続いて、現代社会がどのように動いているかが正確に分かる事典の役割を果たす。同時にこの3冊は、山口さんという最もナイーブかつシャープなジャーナリストの心の鼓動を伝える伝書鳩の役割も果たしている。
「個人情報保護法案」「人権擁護法案」が今国会に上程され、審議されています。
両法案に対し、フリー・ジャーナリストなどによる反対運動に続き、新聞、テレビ、雑誌なども反対キャンペーンを展開しています。ただ、これらの運動や報道には、メディア規制の動きをもたらした報道による人権侵害への反省や、それをどうなくすかというメディア改革の姿勢が乏しく、市民の支持が得られているとは言いがたい状況にあります。
しかし、両法案が、報道の自由、市民の表現の自由を奪う危険な現代版「治安維持法」 であることは、言うまでもありません。人権と報道・連絡会でもこれまで、両法案の本質や問題点について例会で議論を重ね、反対の意思表示をしてきました。
このたび、「マスコミと人権を考える東海の会」の平川宗信さん(名古屋大学教授) から、報道被害者の思いを重視した視点・市民の立場で「人権と報道」の問題に取り組む市民ネットワークとして声明を出そう、との呼びかけがありました。
人権と報道・連絡会は5月定例会で、山際永三事務局長がその経過を報告、参加者の賛同を得て「東海の会」などと共同で声明を出すことになり、5月22日付で「メディア規制法案の廃案とメディアの自己改革を求める共同声明」を発表しました。