自治労音協通信

  4面 NO31号/99.1.1発行

電脳楽々世界(連載第5回)UNCLE

ここのところの寒さで腰を痛めてしまいうんうんいっています。人間にとって中心ともいえる腰ですからみなさんも大事にしましょうね。

中心と言えばみなさんの音楽運動の中心となる日音協も、先日の総会でいよいよ個人会員制を打ち出してきました。

自治労の仲間のみなさんは各地方支部で活躍されている方も多いと思いますが、音楽運動の維持のため、仲間との関係を続けていくためにも支部会員か個人会員になって、組織の枠を超えた仲間づくりをしていきたいものです。

ピアノの打ち込みにトライ!

さてこの連載もあと2回あまり、ちょっと先を急ぎましょう。

前号ではベースまで打ち込みましたが今度はスリーリズムの要のピアノです。ピアノの打ち込みはプロでも結構難しいものですが、なくてはアンサンブルのヴォリュームがうすくなるので是非いれたいものです。

例によってチャンネルですがベースで2チャンネルを使ったのでとなりの3チャンネルに設定します。音色名は順番で一番最初に出てくるアコースティックピアノです。ベロシティやその他のパラメーターは今までの楽器を参考にしてください。

大事なのはひとつの楽器を綿密にエディットしても、アンサンブルになると感じはだいぶ違ってきますので何度も聴いて少しずつ修正してください。ピアノは減衰楽器に設定されていますが、実際にはペダルによってミュートする場面が多く出てきますし、単音で弾くよりも和音で弾くことも多くなりますので音量のバランスにも注意しましょう。

また、和音の配列によっても響き方がだいぶ違ってくるので、市販のピアノコードブック等で配列(ボイシング)を工夫してみましょう。

一般的にはコード進行につれて、あまり音を変えないボイシングのほうがスムースに聞こえます。たとえばCからF、Cをドミソと弾いたらドはそのままでFはドファラと弾くとスムースに聞こえます。

ようはあまり手を動かさないなまけものスタイルがいいわけです。実際に演奏する場合は左手のベース音が重なってくる訳ですが、ソロピアノならともかく、アンサンブルの中ではうるさく感じますのでエディットは右手だけで大丈夫です。

また、コードだけでなくときたまアルペジオを入れると感じがでてきます。この曲の場合はアルペジオも3連になりますが、発音タイミングをわずかにずらすといっそう感じがでてきますが、歌ものですから入れるタイミングは歌メロがとぎれたところのほうがいっそう効果的です。

参考になるパターンとしては、4小節単位で1小節目の頭にジャ、音長は8分音符ぐらいう、2小節目はジャジャもちろん3連ではねます。3小節目は1小節目と同じ、4小節目は2拍目から3連でその小節のコードのアルペジオを弾く、といったパターンです。

つぎはギターにトライ!

ちょっと急ぎますが今度はギターです。

ギターはご存じのように弦が6本ありますが、音を6つ重ねると非常にうるさくなりますので多くても4つ、低音部はベースに任せるとしたら2音でもいいくらいです。こちらの場合も単純に和音とせずボイシングを工夫してください。

よくやる間違いは、譜面通りの音程とすると1オクターブ低くなってしまうことです。逆にベースの場合の実音は、譜面より1オクターブ低くなります。ピアノの場合は和音各々の音がほぼ同時に鳴りますが、ギターのストロークの場合は、当然ひとつひとつの発音タイミングは微妙にずれてきます。

またダウンストロークとアップストロークではタイミングのずれも逆になります。実際に人間の耳に聞…こえる音は低音がマスキングされて聞こえますので、低音のベロシティは控えめにしましょう。これは和音の中でも同様です。

カッティングする場合の音の長さ(ゲートタイム)ですが、通常16分音符程度でしょうか、和音ひとつひとつのゲートタイムを少し変えてみるのも感じがでます。実際に弾く場合、このゲートタイムが短い程カッティングの名手、きれのいいギターということになります。

いかがですか?ちょっと急ぎましたが大事なのは自分で納得いくまで何度も聴いて修正していくことです。

私事ですがこの度私の所属する全国的な音楽サークルから第3弾オムニバスCDがでました。聴いてみたいと思う方はホームページにてお申し込みください。
(つづく)

UNCLEホームページアドレス

全逓音楽協議会事務局長 吉田 隆吉田さんのメールアドレス)uncle@yomogi.or.jp

 http://www.yomogi.or.jp/~uncle/●はたらくものの音楽館

 http://member.nifty.ne.jp/fromus/●全逓全国文化サークル協議会

 https://iw.nim.niftyserve.or.jp/hns/nifty/patio/2/PXI11166/index.html●全逓音楽協議会パティオ

新井英一98ファイナルコンサートから

十二月二四日、赤坂の「草月ホール」で、全国ツアーコンサートの集結として開催された、『98ファイナルコンサート』で、新井英一(四十八才、福岡生まれ、第三十七回レコード大賞アルバム賞受賞)は今回十年でニ○枚のアルバムをリリースするCD(六巻まで発行)収録曲から「アルカンタラの月」などオリジナルと、ニューアルバム「オオカミ狩り」(ビソーツキー、ムスタキ等の曲をパリで収録/OMCA1013)からの新作十二曲を発表。エンディングでは四○才で作った『清河への道』(MEDR11035)の第一章「旅立ち」「故郷」「思い出」「青春」の前半章(を熱唱した。

全六章四八番からなるこの曲は、新井さんの朝鮮人二世である事の意味を父親の故郷を訪ねる旅から歌い上げ、青春の時代からア11号メリカに渡って、コリアンジャパニーズという自分を異国で認識する。そして二十五才でギターをはじめ、渋谷道玄坂の酒場から歌手の道へ進んで行く人生そして、支えてくれる家族を綴った詩が四十八編で構成されている。

エンディングのパンソリのあとの台詞「父の魂は海を越え山を走り、愛しい大地のふるさとへ。幼き日々に見た風景は歓喜と共に蘇り、待ちわびた人々の歌声に迎えられ、永遠の眠りにつく。父から父へ、母から母へアリラン」は、新井さんの人生のドラマを「すぎさった日々と、これからの日々を、信実と言うたしかな魂をかかえて…。」と静かに語っている。

「本番が練習」と語る新井さんは、フランスでのアルバム制作のあとも、ニューヨークでのライブ活動を続けている。

韓国では日本語での公演が禁止されており、歌うことが制約されているが「日本語で歌うけれども魂いは同じなんだと言うことを、韓国の人々に伝えることが、在日韓国人としてのぼくの使命」と語る新井さんは

「文化を言葉で限定するのはおかしい、文化はもっと自由で、音楽に歴史の罪はない。何を聴くかは国民が選ぶことであって、国が選んではいけない」と言い切る。

「ぼくは地球人だというのに、境界線が勝手に作られて、地球の上を歩くのを止められてしまうのは馬鹿らしい矛盾だ。それに屈してしまうのか、そこからもっと自由に行くのか」「韓国であろうと在日であろうと、要は人間なんだという生き物の本質、人間が何を求めて生きて行くのか、何が大事なのか、生命力、情熱、夢、愛、それを今までいろんな所に旅をして、人と出会って、いろんな事をやって知りました。それを知ったらもう恐れるものは何もないし、差別し、差別されることの意味も感じられないし、いつも堂々と正しいと思うことを勇気をもってやっていきたいのです。」(新星堂MUSIC TOWN11号より一部抜粋)

CD、コンサートのお問い合わせはKAC(コリアンアーツセンター TEL03-3376-3218)

ファン倶楽部、新井英一航海倶楽部 TEL03-3376-3223)

ニセコスキーツアー報告

十二月二〇〜二十二日まで本年度もニセコのペンション「あいらんど」でのスキーツアーを取り組みました。

今年は、吉村安見子さんも同行し、二○夜は、コンサートを開催しました。

白銀の世界で聞く、シベリウスのピアノ曲や窪田さんの「雪」など、吉村さんの澄んだ声が聴衆を魅了しました。

石川美行さんのおいしい中華料理とニセコワインで夜遅くまで交流しました。

「あいらんど」はニセコ・ひらふスキー場のすぐそばのペンション村にあります。

ニセコアンヌプリから見る羊蹄山の姿はすばらしいものです。晴れわたったゲレンデから滑り降りる百八十度マウンテンビューの雪景色はすばらしいものです。みなさんも是非ニセコ「あいらんど」の冬を体験して下さいね!

オプショナルは二十二日は小樽泊で地ビールと毛ガニを満喫し、地元の佐久間さん(全逓音協)や瓜生さん(国労音協)のご案内で素敵な夜を過ごしました。

[あいらんどご案内]

 電話・ファックス 0136-23-4322 

 携帯 030-395-1213

 北海道蛭田郡倶知安町字山田163-27 石川美行、加鶴子

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