自治労音協通信 |
4面 NO28号/98.7.25発行 |
電脳楽々世界(連載第3回) UNCLE 「じゃあどうすればいいの?」 前回は生活におけるパソコンの位置や考え方なんかを書きましたが、いよいよ「じゃあどうすればいいの?」の段階に入っていきます。 まずはパソコンそのものがなければ話になりませんね、職場にあったり、とりあえず買ってしまった人はそれを使いましょう。機種はどれでもかまいません。どの機種でも現在ではそれなりにできます。これから購入してやってみようとする人、私の心情としてはマックをお勧めします。他の人に相談するとウインドウズが使える機種にしなさいと勧められるでしょう。ウインドウズは圧倒的なシェアをもっています、これはコンピューターそのものがオフィスから始まり、最初はウインドウズの前身であるMA-DOSしかなく、オフィスでは今までのデータというものが命ですから機種を変えるわけにもいかず、継続して使っているだけです。どちらがいいかは使う人次第です。じゃあ何故マックなのかそれは前回でもお話ししたとおり初心者に扱いやすいからです。ウインドウズになってだいぶ扱いやすくなりましたが、パソコンにつきものプリンター等の入出力機器の設定はまだまだやっかいで、だいたいの場合初心者はここでつまずきます。 ここでつまずいていては創造する力が萎えてしまいます。 パソコンでなにをやりたいか? とりあえずひとつでもいいから何をやるかを決めてください。音協通信の連載ですからここはコンピューターミュージックということにしましょう。コンピューターミュージックへのアプローチには二種類あります。ひとつはすでに日常で歌を歌ったり、楽器を弾いたりしている人のコンピューター化、器も弾いたこともないのに音楽をやってみたいという人。この文章をお読みの人はおそらく前者だと思います。 前者の場合は作曲や編曲、マイナスワンによる楽器の練習、歌手の人はいわゆるカラオケによる歌の練習等が出来るようになります。ちなみに最近は歌詞をつくるソフトまであります。ここまでくるとちょっと?ですが。後者の場合は音楽というものがわからなくても、どんどんオリジナルができるようになります。 音楽がわからない、と書きましたが生まれてから一度も音楽を聞いたことの無い人はいないわけで、デタラメに創ったつもりでも案外理にかなっているものですし、とんでもないものができればそれは立派なオリジナリティーです。 具体的なソフトとハード 必要な装置をあげていきましょう。当然ながらコンピューター、譜面を印刷する必要があるならプリンター、でき上がったカラオケを完成品として使うなら音源、そして肝心なシーケンスソフトです。いろんな種類がありますが、おおまかに言って機能的には譜面が書けるかどうかぐらいしか違いがありません。あとの要素はいわゆる打ち込みやすいかどうかの違いだけです、これは個人差がありどれがいいとは一概には言えません。最初は高価なソフトを用意するよりも色々なシュアウエア(市販よりも安価)を利用してもいいでしょう。 マックならMIDIGraphyというのがあります。ネットでダウンロードすることができますし雑誌のCD-ROMなんかにも掲載されています。使用料金は二千円で試しに使ってみるには手頃ですが譜面表示はできません。音源はとりあえずは内部音源、つまりコンピュータそのものです。市販の音源も中味は音を出すのに特化したコンピューターといえるものですし、内部音源でも相当複雑なことをしない限り十分実用に耐えます。 プリンターは最近性能が画期的によくなってどんなものでもOKです。ただ、ドライヴァーソフトといってコンピューターとプリンターの橋渡しをするソフトと専用のケーブルがいりますので、機種に合ったものを選んでください。 ちなみに外部機器との接続にはプリンターや音源以外にもどんなものでもドライバーがいると思って間違いないです、コンピューターの外部接続端子というものはゲーム機やそのほかの電気製品と違ってひとつの端子で色々なものが使えるようになっているので使う物を識別するためにドライバーというソフトがいるのです。 なにげなく普通に使っているキーボードやマウスにもドライバーが使用されています、ただウインドウ95や漢字トークのオペレーションシステムに始めから組み込まれているので気が付かないだけです。 音源を購入する場合、最近ではオールインワンといってシーケンスフト、音源、の他、入力用のキーボードまでセットになっているものが市販されています。親切な説明書までセットされていますからそれを利用するのもいいかも知れません。さて周辺機器を用意したら今度はセッティングですが、ここで機種の違いが出てきます。通常MIDI機器を接続するにはMIDIインターフェイスという端子が必要ですが殆どの音源はマック用のインターフェイスが内蔵されていますので、プリンターかモデムポートにプリンターケーブルで繋いでしまえば終わりです。 ところがマック以外の機種ではMIDIインターフェイスというものを介さないと音源と接続することができません。余談ですが、いわゆる外付ハードディスクというものをつける場合もマック以外の機種は、SCGIインターフェイスというものを取り付けないといけません。機械的に音源を動かすのとは別に、コンピューターに繋いだ機器を認識させるためには、前出のドライバーというソフトが必要ですが、こちらのほうはシーケンスソフトについてきます。 操作方法 では音を聞いてみましょう。セットを購入した方はもちろんMIDI関係の機器を購入するとたいていはデモデータというものが付属してきます。 最初はこれを聞いてみましょう、どうしてもデータが手に入らない方は自治労音協の役員に相談するか私宛まで「データくれ〜!」と連絡してください、めくるめくような陶酔データを提供します。 データをディスプレイに表示して演奏させると時間軸に沿ってデータが変化していきます。どんなに短い曲であってもパソコンの画面に全曲を表示することはできないですから(できることはできますが小さすぎて認識できません)通常は曲の進行に従って画面がスライドしていきます。 ソフトによって違いはありますが、現在でている音の部分がハイライトになるものもあります。まるで生演奏を見ているような雰囲気があります。それを見ながらこのシーケンスソフトがどんな表現の仕方をしているかを学び取ってください、といっても大体のことは一曲聞いてみればわかります。 ちょっとしたテクニック 次はそのデータを自分で加工してみましょう。ここで大事なことはミュージックデータに限らず、コンピューターデータというものは、フラッシュメモリという揮発性のメモリで保存しないと電源を切ったら消えてしまいます。逆に言うといったん保存されてしまうと元のデータを復元することができません。ですからデータを加工するときには必ずコピーをとってそのコピーデータを加工しましょう。 また、コンピューターにフリーズ(操作不能)はつきものですから加工途中でも、気が付いたら保存することを心がけましょう。でないと何時間もかけた加工が一瞬のフリーズあるいは停電(足をひっかけてコンセントが抜ける)による失望から救ってくれます。その応用で細かいことですが、ある程度加工が落ち着いてきたがもう少し踏み込んでみたい、なんて時はその時点で保存してしまいコピーのコピーを作ってそちらを加工しましょう。そうすれば踏み込んでみたけれどやっぱりその前のほうがよかった、なんて時にもすぐにそこに戻れます。こういう動作をアンドゥーといいますが、最近ではソフトそのものにそういう動作が付属しているものも多くあります。が、内部の手順としては説明したような動作を自動で繰り返しているだけなので、メモリ容量はたくさん必要になってきます。 一般的にMIDIデータやワープロ程度でしたら本体のメモリやスピードはあまり気にする必要はないのですがアンドゥーがたくさん出来るソフトではメモリ不足を起こします、先ほど出てきたフリーズの原因の多くはメモリ不足ですからそのへんも考慮しましょう。 コンピュータはあくまでも道具ですからカナズチやハサミと同じように手に馴染むものが一番です。そういった意味でもセッティング等は説明書を読まないとまずいですが、操作自体はまずやってみることです。(つづく)
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黄 光男(兵庫県尼崎市) 尼崎市職員を中心に「ドランカーズ」で活動中。得意なジャンルはポップス系、韓国民謡です。年末には自主バンドライブをやりますので、聞きに来てくださいね。 宮本雄一郎(大阪市職労) 大阪市旭区役所で働きながら、中国文学の研究のため大学院に学ぶ四人の子持ちパパの宮本さんは、子育て仲間のパパさんたちと三年前に、ブルース&ロック集CDをリリース。「急いでベイビーズー保育園児に掲捧げるロック」というタイトルでオリジナルを中心に九曲収録されています。宮本さんのロマンチックボイスで歌うブルースからロックまでフュージョンの楽しい曲がいっぱいです。
CDの紹介 ★すべての人の心に花を 東芝EMI/三千円 喜納昌吉&チャンプルーズ、おおたか静流ほか十曲 の花が収録されている。 ちなみに、那覇市松尾の「チャンプルーズライブハウス」を七月二十一日、沖縄の友人と訪問し、その友人の二〇年来の友人であるという喜納昌吉さんに会う事ができた。ライブを終えた後の喜納さんには何か人を魅了する不思議な力が感じられた。友人と喜納さんの署名入りのCDは、私の新しい出合いの記念として大切にしたい。 喜納昌吉さんは「ハイサイおじさん」など沖縄の歴史そして戦後史を象徴する社会風刺ソングから、メッセージを込めた「すべての人の心に花を(花)」などのヒット曲で知られている。十月喜納昌吉さんは「すべての武器を楽器に!」を合い言葉に『白船』を沖縄からアメリカに向けて出航する。それは、黒船ペリーの来航以来、ねじ曲げられてきた日本の民主主義の歴史を切り開くべく、あえて『白船』でアイヌ民族そして沖縄人そして、大和人が一つになって「平和開花」使節団として訪問する。そして、インディアンなどのアメリカ大陸先住民の解放自治区イロコイ連邦を訪問する旅を呼び掛けている。後援には那覇市、広島市など多くの自治体や団体、著名人が協力している。 『白船使節団』の詳細はホームページ URL先www.ryukyu.ne.jp/~champlooでご覧になれます。(編集部小川) |