永 遠 の 春
La Eterna Printempo
(2000年3月 河出書房新社)………………長篇小説
【帯文から】
【本書の内容】
【目次】
★《現在と……もしかしたら未来の「幸福な読者」のための、五年ぶりの、少しだけ長めのあとがき》
【作者から】
■四六判・上製・カバー装
※ 河出書房新社のウェブサイト(http://www.kawade.co.jp/)からも御注文になれます。
『永遠の春』 La Eterna Printempo(×365枚)が、3月10日、河出書房新社から刊行されました。私の第8長篇小説に当たります。
発表は第9長篇『オーロラ交響曲の冬』に、はるかに遡るこの作品が、「文藝」1995年春季号の初出から5年3箇月ぶり、初出時の削減・割愛部分を全面的に復元された本来のその全貌を、ようやく現わしたことになります。私の作品史としては、ちょうど『「新しい中世」がやってきた!』(1995年・岩波書店刊)に並行する時期の作品で、両者は小説と評論の両極から、同一の主題を扱っている、という側面もあります(『「新しい中世」がやってきた!』には、一部、この『永遠の春』の引用も出てきます)。
血縁・家族制度・国家の問題については、まだまだ書くべきことを残しているものの、とりあえずこの作品で問題を提示する基盤の素描は行ない得たつもりでいます。
お手にとってみていただければ幸いです。また、お近くの図書館へのリクエストなどをしていただいても、幸甚に存じます。
つけ加えると、偏愛してやまなかったヒェロニムス・ボッス「悦楽の園」を装画とした本を1冊、作りたいというかねてからの願いが、今回、装幀家の協力を得て、ついにかないました。
■本文213ページ(「あとがき」含む)+書誌+奥付+著者紹介+広告(河出書房新社「山口泉の本」=『世の終わりのための五重奏』『悲惨鑑賞団』『オーロラ交響曲の冬』『ホテル・アウシュヴィッツ』の案内)
■装幀/高麗隆彦
■装画/ヒェロニムス・ボッス「悦楽の園」
■定価2000円[税別]
※ 河出書房新社 電話/03-3404-1201