市民立法機構 第6回運営委員会
日時:1997年11月26日(水) 10時〜12時
場所:学士会館 307号室
出席:後藤(仁)、後藤(敏)、小林、斎藤、須田、土井、並河
@ 状況報告
◎NPO法
与党案は、名称を「非営利法人法」に変更を決めた。一方、新進党・共産党は対案を未提出で、特に新進党の動きは審議引き延ばしともとられている。
来週にも、内閣委員会で審議されると言われているが、可決すれば衆議院に回され、再度審議されることになるが、ここで突っ込んだ議論が予想される。改称された「非営利法人」という名称では、学校法人、労働組合、生活協同組合なども含まれてしまうため、民法との整合性の問題が浮上してくる可能性もあり、白紙撤回されるかもしれない。
◎情報公開法
情報公開法検討部会の1周年懇親会の席上で、総務庁から報告があった。その情報によれば、法案はほぼ完成し、各省庁との折衝が始まる段階で、当初の予定通り来年3月の国会提出される。また、詳細は不明だが、法案に1条項を加えることで、既存の法律と抵触する部分がクリヤーされるらしい。よって99年までに文書管理システムを完備し、2000年施行というスケジュールで進行していくはず。
今回の行革で、これまで議論されてきた特殊法人は、そのものが無くなってしまうため、新しくできる独立行政法人が議論の対象とすべき。
これと関連して、公共サービスの中でもコストが分かりやすい公共料金算定に関する情報公開がほとんど行われていないことは、由々しき問題である。アメリカのように公共サービスのコストをしっかりチェックしなければならない。公認会計士のグループで、こうした運動を展開できないか検討したい。
A 今後の活動について
◎プロジェクト
・容器製造負担金制度…懇談会報告(w/ 全国都市清掃会議)※別紙参照
11月14日に全国都市清掃会議の西ヶ谷さんを迎えて懇談会を開催した。西ヶ谷さんは清掃現場のプロで、容リ法制定過程で自治体の意見が全く入れられなかったこと、廃棄物処理のコストの話などをうかがい、改めてこの問題の大変さを痛感した。次回は、容器包装リサイクル協会との懇談会を予定している。
・男女共同参画型社会 ※別紙参照
プロジェクトチームのメンバー(生活クラブの下川さんに参加を依頼する)が確定したので、12月25日(木)18時30分より第一回会合を開き、来年2月か3月にオープンディスカッションを開催、第2回総会までにレポートをまとめたい。
・自治基本法
11月17日の神奈川県主催の「自治基本法」をテーマとしたシンポジウムで、これから2000年までに自治基本法をつくるためのメニューを提示して議論した。
自治省では分権推進委員会勧告をもとに自治法改正と関連50法改正の作業に入るが、今度の行革で自治省が改変されることもあり、改正作業は当初いわれていた事務的改正にとどまらず、根幹的な改正になる可能性もあり、市民の議論が置き去りになる恐れもある。 一方、群馬県の若手研究グループが作成した「群馬憲法」のように、各地で自治基本条例をつくる動きも出てきており、今後の議論は自治基本条例に移っていくと思われる。
また、パイロット自治体制度が5年を経過して終了するが、この制度の延長はない。機関委任事務が廃止されたので、建前としては自治体は何でもできるが、そのままでは動かない自治体が多いので、パイロット自治体会議としては、リーディング自治体を応援する仕組みをつくりたい。
◎懇談会
・寄付のあり方
11月6日(木)に第1回懇談会を開催した。この懇談会では、日本で市民から市民へお金が動かない原因を制度の問題として検討していくこととした一方、市民の信頼を得る市民市民運動をどう作っていくかも大きな課題である。今回は寄付にまつわるデータについて参加者の共通した認識が欠けていたが、次回はデータを整理した上で懇談会をもちたい。
また、企業の寄付に関するディスクロージャーが市民にも企業市民にも必要である。